タイトルの通り「16:ジョセフ」を持って完結いたしました。
以下は完全にネタバレですので、まだお読みでない方は出来ましたら読了後にお願いいたします。
これまでの話については別の近況ノートで書いたから割愛します。
アキホとはなんだったのか、改めて記載したいと思います。
【旧星】
1話でしか明記していませんが、わかる通り地球のことです。
ある日、エイリアンの死骸がどこからか流れてきて、太陽と地球を遮ってしまったため、氷河期に入ってしまい滅亡しました。
人々は地下シェルターなどに逃げ込んで五年ほど避難生活を続けましたが、全く作物が育たない、太陽エネルギー化が進んだ社会だったために次々と死んでいきました。
今、コートリアにいるのは地下シェルターの生き残りの子孫です。
【アキホ・F・フェリノルダ】
コートリア惑星群にいる最後の地球人。
双葉秋穂という、アメリカ国籍の日本人です。
類まれなる頭脳を持ちながら、組織に入ることを望まずに個人研究所を持っていました。
地下シェルターに逃げ込んだ後、他の学者たちと「サンライズ開発計画」を立ち上げます。
そこで出会ったジョセフ・フェリノルダと恋愛関係になり、子供(アゲハ)を産みます。
ギリギリの資源を駆使して、惑星群に酸素発生装置や気温調整装置を積んだロケットを飛ばして、その後宇宙船「サンライズ」で地球を脱出。
でもその装置のうちの一部が宇宙空間で破損してしまい、人間が住める環境になっていなかった惑星群を見て、別の装置を用意しようとします。
しかしそれを動かすコンピュータが存在しなかったため、アキホと恋人であるジョセフはある決断をします。
そしてその前に結婚式をしたので、彼女はそこで初めて「秋穂・双葉・フェリノルダ」となったわけです。
コートリアに降りてからは彼女は他の移住民と共に惑星の発展に努めました。
彼女は一切年も取らないし、ある意味不死身の存在なので多少の無茶は効くのです。
最初は皆もアキホやサンライズのことを知っていましたが、次第に自分たちの生活の保持に夢中になって、忘れてしまいました。
【ジョセフ】
アキホの夫で、現在は惑星ゼロこと宇宙船サンライズの電子頭脳です。
二進法の信号で会話は出来ます。
ジョセフを電子頭脳としてサンライズに組み込んだのはアキホです。
夫婦として最初で最後の共同作業ということになります。
ジョセフを電子頭脳にする時に、アキホは自分がそのメンテナンスをすることを決めました。
細かいことは割愛しますが、ジョセフが毎日一回、彼女の体を原子レベルから再構築するため、アキホは年を取らないのです。
因みに肉体年齢は二百年前から変わらないのですが、一日でその体は「終了」するので、アキホは子供を生んだりすることは出来ません。
【アゲハ】
双葉朱羽。アキホの実の娘であり、その子孫が「14:悪役は影の下で笑う」に出てくるイルドです。
イルドはジョセフに似ているとか似ていないとか。
両親の優秀な頭脳を受け継ぎましたが、両親たちほど卓越はしなかった模様です。
また付け足すかもしれませんが、とりあえずこんな感じです。
SFというとどうしても専門用語が多くなったり、特殊な環境で生きる人々に焦点があたることが多いので、SFの世界の日常を描きたいと思って作った作品です。
色々技法や、テーマを変えて書いているので、一つでも琴線に触れるものがあれば嬉しいと思います