これはもう、やられました。おこがましい言い方になるけれども、ほとんど私のやりたかったことをやられてるやん、みたいな。
ざっくり云うと、七〇年代アメリカのロックバンドのお話です。ローカルでそこそこうけてたくらいのバンドが、もっとビッグになろうとロサンゼルスへ行って有名プロデューサーの目に留まって、女性シンガーと組んだらそれが当たってブレイク、でも元々のフロントマンとソロでやってたシンガーは喧嘩ばっかりで問題だらけ……みたいな。
それが、よくあるミュージックドキュメンタリーのように、ミュージシャン本人にインタビューで過去話を聞いて振り返っているような構成で描かれています。これが、あたかも実際に存在したバンドのようなリアリティを感じさせてくれます。
でも物語は、バンドや音楽ばかりに焦点が当てられているのではなく、ひとりひとりの人生、家族、恋愛など、深いヒューマンドラマになっています。それに加えて、バンドマンならではの曲作りや確執、プレッシャー、ゴシップ、酒やドラッグの問題も七〇年代らしくリアルに描かれています。
海外ドラマ、これまでいくつか観てきましたが、これは文句無しに最高でした。なにがって、いちばん素晴らしかったのが最終回!
原作がある作品で、そのモデルはスティーヴィー・ニックス(フリートウッド・マック)らしいのですが、バンドやロックにまったく詳しくなくても観れば夢中になれると思います。もうね、カミラが天使すぎて聖母すぎて……(泣)←主役のふたりは?w
序盤とかサイドストーリー的な脇役さんのエピソードとか、ちょっと中だるみする部分はあるんですけど、ヒューマンドラマや恋愛ものがお好きな方は、きっとストーリーが進むごとに入りこめるはず。もうほんと、最終回があれほど最高だったドラマなんて初めて観たかも……。
ちなみに主人公のひとり、デイジー・ジョーンズを演じたライリー・キーオは、あのエルヴィス・プレスリーのお孫さんだそうで、私は仰天してひっくり返りました(これまでに彼女の出演映画はいくつか観ていたにも拘わらず、今日まで知らなかった私……)。
やっぱ血ってすげえな。。。