およそ三ヶ月ぶりのZDVシリーズ、クリスマス短篇を公開しました。
めずらしくテディの独白メイン、7,000文字ほどのとても短いエピソードです。クリスマスのお話ではありますが、テディ、ちょっとおセンチになってて暗めです……。でも、クリスマスに暗いだけじゃいかんだろうとさすがに思いまして、〆は相方のセレブな大スターさまになんとかしてくれとお願いしました(笑)
いつものことではありますが、タイトルはある曲から拝借しています。( )内のフランス語のタイトルは、ご存じの方ならすぐにおわかりになるでしょう、ビゼーの真珠採りのアリアです。60年ほど前にリカルド・サントス(ウェルナー・ミューラー)やアルフレッド・ハウゼがタンゴにアレンジして演奏し、当時タンゴやムード音楽が流行っていた日本でも、普段オペラなど聴くことのない層まで届くヒットになったそうです。私が生まれる遥か前のことですが、収録されているレコードはうちにありました。
……えっ、ロックちゃうん? どないしたんと思われた方、きっといらっしゃると思いますが、私はクラシックもジャズもラテンもタンゴも好きなんですよ☆ 特にクラシック、タンゴは父が好きで、子供の頃はよく聴いていました。
この曲を何年かぶりに耳にしたのは、ある映画の中ででした。
アンソニー・ホプキンス主演の『ファーザー』という映画を先日観まして、もうラストのところで声を上げてティシューがなくなるまで大号泣してしまいました。心の深いところにぐさりと刺さったこんな映画は久しぶりでした。ネタバレになるので詳しくは書けませんが、淡々と進むストーリーの中、少しずつ積もっていく違和感や意味のわからない部分がすべて主人公と同化するパーツになったようで、衝撃でした。
で、めちゃめちゃ泣きまくって三日ほど引きずって、劇中でかかった "Je Crois Entendre Encore"、邦題は『耳に残るは君の歌声』というナディールのロマンスを、サントラのシリル・デュボワや、プラシド・ドミンゴやティノ・ロッシでヘビロテしていました。もう何度も何度も繰り返し聴きすぎて、フランス語苦手なのにすっかり歌えるようになりました(笑)
そして、もっといろいろ聴き比べようと Spotify で検索をしていたら、そこに意外な名前をみつけました。マーカス・ミラー。マルチな才能で活躍する世界的なベーシストで、フェンダー・ジャズベースがトレードマーク。そう、テディがお手本にした人です(笑)
ここであっとひらめきました。というか、自分に刺さったものとテディの境遇と曲が、ブブーン(ベース音)と重なった。
で、二日で書きあがったのが〈I Still Believe I Hear (Je Crois Entendre Encore)〉です。
やっぱりシリーズものは早く書けるんだなあ……。
ホラーのほうは、もうぜんぜんだめです(ぇ) いや、一度半分くらい書けたんですけど、やっぱり怖くない。なんかいまいち。で、勉強のためにホラー映画三昧もしてたんですが、そしたら死霊館シリーズに大ハマリしちゃって。実話ベースでSPR(英国心霊現象研究協会)とか絡んでくるんですよ、きゃー怖~い!ヾ(≧∇≦*)〃ヾ(*≧∇≦)〃 でもパトリック・ウィルソンの出番が少なーい! もっと出せー★
……コホン。で、そうやって勉強していて、また最初から書き直そうと思い立ちまして。
長篇にするつもりはないので、ノッてくればすぐに書けると思いますが、まだまだいつ頃公開できるかは不明です。とはいえ、2023年の一発めはその作品になるはず……。
わ、長くなってもた(汗)
というわけですので(なんの話だっけ)、えーっと……来年もテディやルカたちをよろしくおねがいします(無理やり〆た)