「朝倉。お前、聞いたか?」
「片山先輩がトラックに轢かれた話だろう? 僕もさっき、ネットの記事で見たよ」
大学の講義が終わった後、慌てた様子で声をかけてきた同級生の男子に僕はそう答えていた。
自分でも驚くくらいに冷静な態度を取る僕に対して、その男子は難しい表情を浮かべながら言う。
「驚いたよな……昨日、いつの間にか姿が見えなくなったと思ったら、こんなことになってただなんてさ。本当、びっくりしちまったよ」
「……僕もだよ。まさか、こんな事件が起きるだなんて……」
片山先輩が轢かれたのは、歓迎会を開いていた店のすぐ近くの道路だったらしい。
ネットの記事にも書いてあった通り、唐突にトラックの前に飛び出したとのことだった。
「でもさ、変なんだよな。先輩がそこまで酔っ払ってたりしたら、絶対に誰かが気付くだろうし……あのコンパに参加していた全員が、店を出ていく先輩の姿を見てないんだよ」
同級生のその言葉に、僕がわずかに息を飲む。
大半の人たちは酒に酔った先輩が店を飛び出し、結果事故に遭ったと考えているようだが……そうじゃない人間もいるようだ。
僕もその一人で、帰りのタクシーで見たあの夢は夢なんかじゃないとそう思っている。
ミイラ化した蒲生加奈子さんの指し示られ、恐慌状態に陥った片山がタクシーの外へと飛び出していく姿を思い返した僕は、彼がその直後に事故に遭ったのだと確信していた。
証拠なんてなにもない。だが……去り際の蒲生さんの言葉と、彼の笑みがどうしたって忘れられないでいる。
何より、確かに感じた内臓が凍るくらいの寒気が夢なんかじゃないと思っている僕が押し黙る中、周囲を見回した同級生がひそひそ声でこんな話をしてきた。
「あのさ……お前は途中で帰っちゃったから知らないだろうけど、あの飲み会でもう一つ事件が起きてたんだよ」
「事件……? いったい、何が……?」
「片山先輩と仲がいい男の先輩たちがさ、急に泡を噴いて倒れちまったんだ」
「えっ……!?」
交通事故の裏で起きていた、もう一つの事件について聞いた僕は、大きく目を見開いて驚きを露にした。
そんな僕に対して、同級生は首を傾げながら話を続ける。
「マジでビビったよ。ホント、何の前触れもなく苦しみだして、ぶっ倒れちまったからさ。最初はアルコール中毒か何かかと思ったんだけど、なんか違うらしくってさ……」
「違うって、どういうこと?」
「あくまでうわさだけど……片山先輩たち、ああいう飲み会であくどいことしてたらしいぜ? お気に入りの女子を見つけたら、強い酒とか薬を使って酔い潰して、そのままお持ち帰りしちまうんだとさ。それに使う薬をうっかり自分の飲み物に混ぜて、飲んじまったんじゃないかって話だ」
……これは、偶然なのだろうか? これまで悪行を重ねていた片山と、その仲間であった男たちが同時に不可解な事件の被害に遭うというのは、ただの偶然か?
違うと、僕の中の何かが言っていた。彼らは皆、己の罪の報いを受けさせられたのだと……根拠はないが、そう確信して背筋に寒い何かを伝わせる僕に対して、同級生が言う。
「そうだ、お前に聞きたいことがあったんだ。お前、いつの間にか帰っちゃってたよな? どうしてだ?」
「えっ? あ、ああ、実は――」
唐突な質問を受け、驚きながらも事情を説明しようとした僕であったが……昨晩のことをどう説明すべきかがわからず、言葉を詰まらせてしまう。
もしかして、片山がはねられた事件との関与を疑われているのではないか? と僕が焦りを抱く中、静かな女性の声が響いた。
「朝倉くん」
「あっ、八坂さん……!」
自分を呼ぶ声に振り向けば、そこには八坂さんが立っていた。
緩く微笑みを浮かべる彼女は、僕に一歩近づくと共に言う。
「昨日はごめんなさい。よく覚えてないんだけど、朝倉くんが介抱してくれたのよね?」
「ああ、うん……一応、そうなるのかな……?」
「ありがとう、助かったわ。良ければお礼をしたいんだけど……この後、時間ある?」
「い、いや、別に――」
そんなこと気にしないでほしいと言おうとした僕であったが、同級生の男子に背中を押されてその言葉を強引に中断させられてしまった。
ニヤニヤと笑う彼は先の質問の答えを勝手に理解し、納得したのか、その笑みで「頑張れよ」と僕に伝えてくる。
「ふふふ……! 《《沈黙は肯定》》、ってことで……じゃあ、行きましょうか」
「えっ……!?」
楽しそうに微笑む八坂さんが、するりと僕の手を掴む。
緩く握られた手を引かれ、同級生たちに見守られながら教室の、大学の外へと連れ出された僕は、どう反応すればいいかわからずにあーだのうーだの唸り続けていた。
「……ちょっと強引だったかしら? あなたが困っていたから連れ出したのだけれど、逆に目立っちゃったわね」
「あっ……!?」
大通りに出て、ある程度落ち着いたところで僕の手を放した八坂さんが静かに言う。
物静かではあるが、感情が籠っているその声と昨晩の蒲生さんの声を比較して、勝ってに僕が安堵する中、横を歩く彼女は話を続けていった。
「昨日は驚いたわ。目を覚ましたら、朝倉くんの家にいるんだもの」
「ご、ごめん。どうするのがベストかわからなくって、つい……」
「謝らないで。あのままお店にいたらどうなってたかわからないし……あなたも聞いたでしょう? 片山先輩の黒いうわさ……」
「……うん」
八坂さんには、昨晩の歓迎会で何があったかの記憶はあるのだろう。
その後、タクシーの中で何があったのかを彼女は覚えているのだろうか?
もしも、八坂さんが何かを覚えていたら……僕が見た夢が、本当に夢だったかどうかがわかるかもしれない。
意を決し、そのことを彼女へと尋ねようとした瞬間、僕のすぐ近くでクラクションの音が響いた。
「えっ……!?」
驚いてその音の方を向いた僕は、すぐ傍に見覚えのある車が止まっていることに気付き、目を見開く。
静かにウインドウを下ろして、運転席から顔を出したのは……そのタクシーの運転手である、蒲生さんだった。
「……どうも。昨日ぶりですね、お客さん」
そう、淡々とした口調で語りながら笑みを見せる蒲生さんであったが、その笑みを見ていた僕は底冷えするような感覚に襲われていた。
昨晩、確かに感じたあの寒気を思い返すような笑みを浮かべる彼は、そのままタクシーの後部座席のドアを開けると共に僕たちへと言う。
「……乗っていきませんか? お代は結構です。多分、あなたたちが……私の最後のお客さんになるでしょうから」
そう語る蒲生さんの笑みに、少しだけ寂しさが宿った。
それまで恐ろしさを感じていた僕であったが、その笑みを見た瞬間にわずかに胸の中にある恐怖が和らいだことを感じる。
乗った方がいい……そう、直感的に思った。
視線を八坂さんに向けてみれば、彼女も特に問題はないといった様子で僕に頷き返してくれて、そんな彼女に感謝しながら僕は蒲生さんへと答える。
「じゃあ、お願いします。行き先は……昨日と同じ場所で」
「……かしこまりました」
優しく、静かに微笑みながら、蒲生さんが頷く。
開いたドアからタクシーへと乗り込んだ僕たちは、車を走らせる彼を後部座席から見つめながら話を聞いていった。
「私ね、今日でこの仕事を辞めるんです。この後、営業所に帰って、荷物を片付けて……それで全部、お終いにする予定です」
「そう、なんですね……」
蒲生さんの話を聞きながらバックミラーを確認した僕は、昨晩にはそこからぶら下がっていたあのピンクの小袋がないことに気付く。
そのことを疑問に思いながらも質問なんてできずにいる僕に向けて、蒲生さんは話を続けていった。
「本当に、色々なことがありました。沢山のお客さんを乗せました。大変なこともありましたが……いざ辞めるとなると、嫌なことばっかりじゃあなかったと思えるんですよね」
「それは運転手さんがこの仕事を頑張っていた証ですよ。嫌々続けていたら、そんなふうには思えないでしょうから」
「ははは、そうかもしれませんね。あなたみたいなかわいいお嬢さんに褒めていただけて、最後にいい思い出が増えました」
八坂さんと会話をしながら、蒲生さんが楽し気に笑う。
でも、どこかその声には寂しさも詰まっていて、仕事を辞めた彼のこの先が不安になった僕は、思わずそのことについて尋ねてしまっていた。
「お仕事を辞めて、どうするつもりなんですか? 次は、何を……?」
「……少し、ゆっくりしてみようと思うんです。ここ最近、特にこの一年くらいはそんなことを考える暇もありませんでしたから……少し休んでから、この先のことを考えようかなと」
「……そうですか。そうですよね。この先のことは、ゆっくりしながら考えればいいか……」
蒲生さんの声からは、嘘を吐いているような雰囲気は感じられなかった。
最悪の事態を想像していた僕は、彼のその答えにどこか安堵しながら胸を撫で下ろす。
「……心配、してくださったんですよね? ありがとうございます」
「いえ、気になっただけですから。お礼なんて言われることじゃありませんよ」
「ふふふ……! やっぱり、あなたはいい人だ……娘の傍にも、あなたのような人がいてくれれば……」
寂しそうに、悲しそうに、蒲生さんが呟く。
その言葉の意味を彼に尋ねる勇気は、僕にはなかった。
そうやって他愛のない会話を続けている間にも、タクシーは目的地へと進み続けて……やがて、僕たちが住むマンションのすぐ近くまでやってきた。
思っていたよりも短いようで長く、それでいてやはり短い時間をかけて目的地へと到着したタクシーが止まり、僕の横にあるドアが開く。
そこから降りて、続く八坂さんに手を貸して……そうした後で顔を上げた僕は、運転席から降りてきた蒲生さんがすぐ近くに立っていることに気付いた。
ギリギリ微笑んでいるとわかる表情を浮かべながら手を差し出している彼の手を掴み、握手を交わしながら……僕は、彼に言う。
「どうかお元気で。またどこかで会えることを祈っています」
「ありがとう。あなたたちと出会えて良かった」
多分、彼とこうして話した時間は、昨晩を合わせても三十分もないのだろう。
昨日のあれが夢でなければもっと伸びるのだろうが……もう、あれが現実かどうかを考える必要はないのかもしれない。
忘れようと、抱えていた悩みに踏ん切りをつけた僕が蒲生さんに別れを告げ、八坂さんと共に立ち去ろうとした、その時だった。
――ドンッ
「え……っ!?」
――誰も乗っていないはずのタクシーの中から、音が響いた。
その音に反応し、思わずタクシーの助手席へと目を向けてしまった僕は、そこに広がっている光景を目の当たりにして、言葉を失う。
誰もいない。誰も乗っているはずのないタクシーの助手席、その窓ガラスに……見知った人物が顔を押し付けている。
涙を流しながら、手で窓ガラスを何度も叩きながら、僕へと必死に叫ぶその人物は……昨晩、トラックに轢かれて亡くなったはずの、片山拓也だった。
「~~~~ッ! ~~~~ッ!!」
片山は、僕を見つめながら必死に窓を叩き、何かを叫んでいた。
その叫びが必死過ぎて声になっていないのか、あるいはあのタクシーの助手席と僕たちがいる空間を隔絶する何かのせいなのかはわからないが、彼が何を叫んでいるのかを僕は聞き取ることができない。
ただ……必死の形相で叫ぶ彼が助けを求めていることだけは、間違いなかった。
そうやって、助けを求める片山の姿を呆然と見つめていた僕の目に、さらに恐ろしい光景が映る。
窓を叩き、声にならない声で叫ぶ彼の背後から伸びてきた手……左手の人差し指がない、一目でこの世の者ではないと思える手が、彼の顔を掴む。
頬を掴むように伸びてきた手に顔を押さえられた瞬間、片山の表情が恐怖の一色に染まった。
そのまま、泣き叫ぶ彼を強引に押さえつけたその手は、束ねた指を彼の両目に押し込んでいく。
「~~~~~~~~~~ッッ!!」
――声が聞こえなくて良かったと、心の底から思った。
多分、きっと……片山の上げている悲鳴は、この上なく痛々しく恐怖に満ちた、恐ろしいものだっただろうから。
柔らかい眼球を潰し、目から血の涙を流させながらも、彼を押さえる手はその力を緩めることはない。
ぐちゃり、という音が聞こえてきそうなくらいに目を押し潰しながら……その手はゆっくりと片山を引き摺り、窓ガラスから引き離していった。
「……そうだ、お客さん。一つだけ、聞きたいことがあったんです」
最後の最後まで、僕に助けを求めるように伸ばされていた片山の手が完全に見えなくなったタイミングで……あの、骨を芯まで凍らせるような寒気をぶり返らせて震えていた僕へと、蒲生さんが口を開く。
昨晩、確かに目にしたあの笑みを……狂気に満ちた笑顔を僕へと向けながら、彼は言った。
「あなた、何か……変なものを見たりしましたか?」
「……っ!?」
ゾワリとした恐怖が、背筋を駆け上がってきた。
目の前にいる、人であるはずの存在が放つ狂気は、僕にすさまじいまでの恐怖と寒気を感じさせている。
昨晩に目にした怨霊よりも、たった今、目の前で起きた怪異よりも……僕を見つめて笑う蒲生さんの方が、何倍も恐ろしい。
答えを間違えれば、きっと僕も……と、自分の行く末を想像して息を飲んだ僕は、声を詰まらせて震えることしかできないでいたのだが……不意に、温かい何かが手に触れた。
「いいえ、何も。私たちは、変なものなんて見ていません」
静かで淡々としている、だけどはっきりとした声が僕のすぐ傍で響く。
その声を聞いた瞬間に凍っていた体が動くようになった僕が目にしたのは、僕の手を握りながら蒲生さんを真っすぐに見つめる、八坂さんの姿だった。
「私たちは何も見ていません。何も知りません」
同じ言葉を繰り返しながら、八坂さんが僕の腕を抱く。
まるで僕が、どこかに連れ去られてしまうことを防ぐように。
強い力が込められているわけではなかったが、彼女に触れられているところから温度が戻っていくことがわかった。
静かに、無言で、こちらへと視線を向けた八坂さんの意思を汲み取った僕は、大きく息を吸うと共に蒲生さんへと言う。
「……彼女の、言う通りです。僕は、僕たちは……何も見ていません。あなたが何を言いたいのかも、全くわかりません」
「……そうですか。変なことを聞いてしまってすいませんでした」
僕の答えを聞いた満足したのか、蒲生さんは浮かべている笑みから狂気を引っ込めた。
タクシーの中で見せていた、どこか満ち足りたような温かな笑みを浮かべた彼は、最後に僕たちへと頭を下げながら口を開く。
「それじゃあ、今度こそさようなら。どうか、お幸せに……」
そう言い残し、蒲生さんがタクシーに乗り込む。エンジンを吹かし、僕たちの前から走り去っていく。
角を曲がって、その姿が完全に見えなくなるまでタクシーを見送った僕は、全身が汗でびっしょりになっていることに気付いた。
「八坂さん、今、のは――」
「大丈夫、もう心配ないわ。あなたはいい意味で、あの《《呪い》》に気に入られた。あなたがあなたでいる限り……彼女は、危害を加えたりしない」
すっ、と胸の谷間に挟むようにして抱き締めていた僕の腕を離しながら、八坂さんが告げる。
【呪い】という彼女の言葉に、目の前で起きた現実離れした出来事に、どう反応すればいいのかわからずにいる僕へと、八坂さんはこう続けた。
「片山先輩のことは気にしないで。彼はもう、どうしようもなかった。あの親子からの呪いを受けた時点で、ああなる運命だったのよ」
「なんなんだ、呪いって? 八坂さんは、何を知って――!?」
「あれは娘が掛けた呪い。死を選ぶ寸前、ありったけの恨みを己の人差し指に遺し、父に託した。父親は娘の無念を感じ、同時に自分の怒りと憎しみを娘の遺した人差し指に重ね……親子二代に渡る呪いを完成させた」
淡々と語る八坂さんが、僕の手を取る。
伸ばした指を細目で見つめながら、彼女は言う。
「左手の人差し指には、誓いの力が宿っている……復讐という望みを叶えるために、その相手を探すために、うってつけのものだったのよ」
「だったら、どうして僕たちは巻き込まれたんだ……?」
「ただの偶然よ。だけど、少し危なかった。あの指が片山先輩を指し示した時、指の根元があなたに向いていたように……朝倉くんは、あらゆる部分が先輩と真逆だったから。そのせいで、彼女もあなたを気に入ってしまったみたいね」
――片山は女性を酔い潰し、己の欲望のままに嬲る下種だった。
呪いと化した加奈子さんと対面した時も、自分の安全を優先して僕たちを置いて脱出するような、そんな人間だった。
僕が助かったのは、彼と真逆の行動を取ったからなのだろう。
一つ選択肢を間違えていれば、僕も片山のようになっていたのかもしれない。
「でも、もう大丈夫。彼女はあなたを諦めた。呪いに愛されるなんて御免でしょうけど……片山先輩みたいに強く憎まれ、呪われるよりかはマシでしょう?」
正直に言えば、僕は八坂さんが言っていることの半分以上は理解できていない。ただ、自分が助かったことだけはわかった。
しかし、それで全てが納得できたわけではない。気になることが多過ぎる。
「待ってくれ。片山先輩はどうなった? あのタクシーはこれからどうなる? それに、それに――っ!?」
止まることのない疑問をぶつけるように八坂さんへと叫ぶ僕であったが、彼女はそんな僕の唇に立てた人差し指を当ててきた。
しーっ……と、静かに息を吐きながら、暗に黙るように僕に告げた彼女は、目を細めながら言う。
「……これ以上、知ろうとしない方がいい。深入りすれば、彼女の気が変わる可能性だってある。あの運転手さんから聞いたでしょう? ああいうものに出会ってしまった時の対処法を」
「……!」
一瞬、八坂さんが何を言いたいのかを理解できなかった僕は、昨晩の出来事を思い返すと共に目を見開いた。
静かに僕の唇から指を離した彼女は、答えを理解して口を閉ざした僕へと言う。
「……一応、言っておくわね。朝倉くん……《《あなたは何も見ていない》》。それで終わりにするのが、正しい答えよ」
――その言葉に従って、僕は蒲生さんやあの日の出来事について考えることを止めた。
ただ、どうしても思ってしまうんだ。
蒲生さんが運転手を辞めたとしても……あのタクシーは今も、この街のどこかを走っている。
助手席におぞましい呪いと、その呪いに嬲られ続ける片山拓也を乗せながら。
あのタクシーに二度と出会わずに済むことを、僕は祈らざるを得なかった。
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今回も試し読みに協力してくださり、ありがとうございます。
このような話をあと三本+エピローグを書いて投稿する予定です。
・ホラーとして十分な面白さはあるか?
・展開に無理はないか?
・キャラの魅力は一定以上保たれているか?
という部分や、気になる点について教えていただけると幸いです。
本作の試し読み及び意見の募集はここまでさせていただこうと思っています。
完成までもう少々お待ちください。