【鞄の島の教師】
島民の数はさほど多くない(そんなに人口が多い島ではなく、島全体がご近所さんのような規模)そのため子どもの数も多くはない。なので、島内の学校はひとつきりで、小中高と分かれずに児童は全員同じ学び舎にいる。
教師陣は数人規模。そのうちの一人。『ロビンソンクルー荘』なるアパートメントに一人暮らし。好物は袋ラーメン。
担当科目は学校で扱う科目のほぼ全て。お気に入りの教室は家庭科室。家庭科室には袋ラーメンのストックが隠されている。
【昼行灯か単なる道化か】
なにやら胡散臭い喋り方をする。底抜けの明るさも時々白々しい。が、この男の人間としての底は実は疑るほどのものではないのかもしれない。
刹那主義だが、教え子には過ぎた時間は戻らないことを諭す。通り過ぎた日々は、取り戻そうとするのではなく、いつか懐かしむためだけのもの。
あまりに単純すぎるので、逆に複雑な裏があるように思われる。本当に、この男にはなんにもない。
画像/人間(男)メーカー(仮)