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看板店員

【喫茶アヴァンティエール】
フランス語で『一昨日』の意。マスターは車椅子の老女。たまに人目につかない喫茶店の裏庭でラジオ体操をしている。
老女に雇われ、働き始めてはや数年。しかし、店内にかかる音楽も、老女のシワの数も、日替わりのはずのランチも、昨日、一昨日と今日も変わらない。
ずっと同じ今日が続く喫茶店。
名物はクリームソーダ。

【フリルの鎧、エプロンの盾】
別になにかと闘ったり、なにかに取り入ろうとする意図はなく、彼は単に最も自分に似合う格好としてこの洋服を選んでいる。
褒められれば嬉しいし、指笛とともに冷やかされたらとびっきりの笑顔で手を振る。
もしも今日が明日になって、一昨日が遠い過去になったら。その先で違う一番を見つけたら、彼は躊躇わずに喜んで、違う服に袖を通すだろう。

画像/トコトコ王国

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