不思議の国のアリスはいつかは読みたいと思っていた。ただ、カバン語やシャレはどうしても翻訳漏れしてしまうだろうから、いつかは原語で読まねばならない。
これを読んで一つ収穫は、小林泰三の『アリス殺し』、その突拍子もなく思えたどんでん返しが、原作ネタだと分かったことだろう。なるほど、あの人の正体があの人なのは、さほどアンフェアではなかったと。
さて、最近、長編を全く進めていない。今まで書いた10万時以上の長編は全部で三作あり、一作(これが結構面白いミステリでね)は、リメイクのため眠らせてある。これらは、年間の縦軸企画として進めていたものだ。
ネタはあるのだが、書こうかどうか迷う。こんども、もちろんミステリだ。ただ、長編は頑張った割に誰も読まないからなあ。短編と比較にならない出来なのだが。
一人暮らしの方は、正直、参ってる。仕事もだ。部屋はめちゃくちゃに荒れ、ベランダのごみ箱にはウジが沸いたこともあった。今ならウジの描写も完璧にできる。鼻くそ色の細い米粒がうねうねしている感じだ。
まあ、ウジを見るのは初めてではないのだが。子供時代、プラケースに放置していた蛇の死骸にウジが沸いた。固い皮膚下にウジがうごめき、蛇がうごめいているように見えたのだ。
ちなみに、プラケースに蛇の死骸を入れて、玄関に放置したのは、私ではない。私の母である。