• 異世界ファンタジー

ルキフェルが作った神聖魔法・アインソフオウル

 最強の堕天使ルキフェルが魔法が苦手な種族を見て、戯れに作った誰でも使える汎用的な魔法体系。
 神々の力を借り受けて行使する奇跡の基礎理念にもなっている。

 エーテルを燃料としてエネルギーや物質に変換する四大魔法をはじめ、呪いや祝福と言った概念的な事象に至るまで、意思を持って様々な現象を生じさせる工程をまとめて魔法と呼ぶが、ルキフェルの産み出した神聖魔法は現在、地上で行使されている全ての魔法のベースとなっている。

 神々や悪魔・精霊が使う魔法を体系化し、誰でも頑張れば使える様にした原初の汎用魔法であり、ルキフェルは汎用魔法を広める事を生業とする善なる魔法使いウィザード達の始祖とも言える。
 ちなみに一個人で利用するための、独占的な魔法研究に没頭する悪の魔法使いはウォーロックと呼称される。
 世界をより便利にするための汎用魔法を作るウィザードは、その傍らで大概は世の中には出せない禁忌魔法も研究しているので、ウィザードはウォーロックを兼ねている場合が多い。純粋なウォーロックも存在するが、大体コミュ障で他人に魔法研究の成果を伝えられていないだけ。

・神聖魔法の基礎魔法をいくつか紹介
1.無の魔法アイン コード0
 術者に降りかかるあらゆる事象を解析し、エーテルに分解・吸収して、体内マナに変換・貯蔵することで無効化する防御魔法。マナの貯蔵可能量は個人ごとに違うため、自分の限界を知らずにやり過ぎると暴発して頭パーンってなる。
 発動に際しては無に帰す対象事象を解析・分解・吸収・変換・貯蔵する5工程を速やかに行う技術が必須で、術者の能力いかんによってはあらゆる災難を消し去る絶対防御の魔法となる。
 解析能力次第ではそこら辺の物質や大気中のエーテルも変換対象にできるので、周囲にある空気や土、水など、あらゆるものを吸収してマナを得られる。
 魂を持つ存在には解析・分解に対する抵抗力があるため、生きたままの生物や幽霊・精霊の類には基本的に効果が無い。

 異世界カナンで産まれた生物であれば、食物を摂取する際の吸収過程で、意図せずそのいくらかをマナに変換しているので、無の魔法アインが一切使えない生物は存在しない。
 なお他の世界からやってきた外来生物はこの限りではないため、異世界転移者は完全に魔法適性が無い場合もある。

2.無限の魔法アインソフ コード00
 無の魔法アインによって吸収したマナを再変換して、支配権限を付与した実効エーテルを生成する魔法。連続して発動すれば無限に実効エーテルを産み出すことも可能。

 補足1・通常の生命体は、大気中や宇宙空間に存在する浮動エーテル(一次エーテル、アイテール)に対する支配権限がないため直接利用できないが、自身が保有する体内マナを変換して産み出した実効エーテル(二次エーテル)であれば利用可能となる。
 補足2・天人族や精霊、神、悪魔、天使と言った高次存在は浮動エーテルをある程度直接操作可能なので、変換工程が増えるだけのアインソフはあまり意味が無い魔法。
 ただし確実な支配権限を持った実効エーテルは魔法の不発等のリスクがほぼないのに対して、支配権限が曖昧な浮動エーテルを利用する場合は、反応速度が一段劣る上に他者からの支配権奪取の割り込みが容易で、魔法を不発にされるリスクがある点も留意が必要。ゆえに実力が拮抗した相手と戦う場合はアインソフが有用となる。
 また神や悪魔はそもそも体内マナが膨大であり、元よりほぼ無限の実行エーテルが生成できるので、浮動エーテルをあえて利用すること自体が有用ではない。

3.無限光の魔法アインソフオウル コード000
 無限の魔法アインソフによって産み出した実効エーテルを、光線に変えて発射する単純な攻撃魔法。その速度は光速ゆえに回避は不可能。
 術者の能力次第だが、変換能率によってはまさに無限光を産み出す絶対破壊の究極魔法となる。
 より強力な術者が相手だと無の魔法アインで無効化された上に、逆に倍増した威力のアインソフオウルを撃ち返されるため、使用に際しては相手の見極めが重要。

4.十二束の無限光を放つ12連装破壊光線の魔法スコア コード000Ⅻ
 ルキフェルが十二枚の翼それぞれからアインソフオウルを放つ通常攻撃魔法。スコアの発動に際しては、ルキフェルに降りかかるあらゆる事象が分解・吸収されるため、絶対防御も兼ねている。またルキフェルの周囲の大気やエーテル、光や熱に至るまで、なんでもどんどん吸い込むナウされて消滅していく。

 天界の最高戦力・御前十二天使はちょうど十二人なので、同時に相手にしても一撃で半壊する威力を誇る。なお当然の如く連射可能。
 通常攻撃がマルチロックで必中で防御不可で即死攻撃で連射可能で発動中常時無敵な堕天使は好きですか?

 この魔法を破るにはルキフェルと同等以上の速度で無の魔法アインを発動する必要があるが、それ以外の対抗策がほぼ封じられる。光線なので、光を反射・屈折する方向で一応対処できるが、反射・屈折に使う障壁の類は、一度見せれば次の瞬間には無の魔法アインで消されてしまい、初弾を凌ぐのが精々なのであまり意味はない。
 結果として、神を超える力を持つルキフェルと正面から殴り合う状況を押し付けられる事になる。

5.追尾効果付きのスコア・クォヴァディス コード000Ⅻv
 主はどこに行かれるのかみたいな意味の言葉。
 逃げる相手を漆黒の殺意でどこまでもチュミミミーンと追尾するスコアを放つ。

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