気温も時勢も冷え冷えとする一方ですが、皆様お元気でしょうか。
タイトルの通り。「霊域機動隊」(霊機)のSquad 2が#14で完結しました。
徐々に明かされていく機構の姿、多彩な隊員と癖のある敵たち、風護の奮起と新能力の開花、冒頭から引っ張った風護の死因……などなど。
1章から続いた世界観のチュートリアルと共に、風護の行動哲学を掘っていくパートでした。戦う理由に恋人の存在があるというのは王道ですが、風護が実風に抱くような「ヒーローへの憧れ」であったり、引き裂かれてもなお続くリスペクトといった要素は、少なからずレアなのではと思っています。別作「Rainbow Noise」(RN)では甘々な恋人を描きがちなぶん、こちらでは逞しさを表現したいとも考えていました。
そして今回の相棒でありボスでもあった里枝ちゃん。生者の世界に戻れない、すぐに消えていく霊人たちが築く絆に疑義を投げかけることで、風護たちの価値観を浮き彫りにする役目であり。僕がずっとやりたかった、格闘が特盛りなシークエンスの主役でもあります。任意のアクション映画、特に作中でも触れた香港映画をイメージしてお楽しみくださると幸いです。
これから風護は研修に入り、数ヶ月ほど前線から離れてから新しい戦いが始まることになりますが。リアルではそれ以上、期間が空くことになります……というのも。
RN高校編の5章の続き、さらには続編(紡さんパートというか未来編)を仕上げることが、風護たちのその後を描くのに必要なのです。並行して書けないという精神的な理由ではなく、作中でのリンクによるものです。
実風の親友である木坂や、掃討を担う菜桜が「きみのせかいを変えたくて」「めぐり桜のファンファーレ」にも登場・関係している、ということは以前も(Twitterとかで)触れましたが。霊機とRNも密接に関わっています。違う世界に見えますが同じ世界線です。ひとりユニバースと呼びたい。
だったら霊機の公開をもっと遅らせて良かったのではと思われそうですし、実際そうなのですが、どうしても読んでほしかったもので……気長にお待ちいただきつつ、RNや他の短編をお読みくださればと思います。
という訳で、ここからは修論と格闘しつつRNの続きに取り組むことになります。作中でも引退、そして卒業が見えてきた頃ですね。彼らの青春の到達点とその先、どうか見守ってあげてください。