全14話・3万文字に渡るミュージカル編、ようやくの終演です。作詞から数えると4ヶ月、長い戦いでしたが楽しかった。読む方もスタミナの要るパートかと思いますが、ここまで彼らを見守ってくださった方ならきっと楽しんでいただけると信じています(平伏)(こういう小説だと割り切っていただければ)
希和の心情を反映した歌詞とストーリーを考え、各部員にキャラを当てはめ、劇中キャラも含めて30人以上の関係者を一つの舞台に絡めていくというチャレンジ。希和に自分を投影しているのは最初からですが、これほどシンクロしたのも初めてでした。小説に関しては「希和のクオリティは僕には出せない」という理由で深い描写は避けているのですが、ミュージカルについては彼も初めてだしフルで書こうと割り切りまして。このコンセプトでもっと上手く書ける人もいるとは思いますが、それでも彼ららしいステージにできたという手ごたえがあります。
希和と詩葉はこれまでも活躍してきましたが、今回は二人が全体の中心になっていました。お互いに向き合ったからこその情熱だけでなく、周りに二人がどう見えていたかを描くパートにもなりましたね。当初から二人を知っていた上級生、二人が付き合うことを期待していた子も多いと思うのです。近いけど知らされていない視点からの、鋭かったり鈍かったり熱かったりする感情も描けて良かったです。
そして演劇部、特に八宵は、樫井との関係も含めて書くのが楽しかったです。文化部男子の部内恋愛事情に、色んな形を提示できたかなと……カッシー、君はこれからだぞ……!
ここからですが、「霊域機動隊」の区切りをつけてから、最後のコンクールと引退後を描いて、いよいよ卒業です。どうか見守ってくださいませ。