下火になってきたので、そろそろ語ってもいいかな? と思いまして(汗)
『シン・ゴジラ』(2016年/監督:庵野秀明、樋口真嗣/評価:120点)
【概要】
和製特撮実写映画。突如出現した『巨大不明生物』に基づく対策・被害・決着までの流れを、矢口(官房副長官)を主人公とした社会派群像劇で描く。自衛隊、米軍、多国籍軍と立ち回りながら『巨大不明生物』を倒そうという試みがなされるが、矢口たちは『巨大不明生物』を駆逐することができるのか。
【レビュー】
とんでもないレベルである。これぞゴジラだ、観たかアメリカめ!(コラ
まずは映像。スタッフロールを見れば分かるが、製作の主要スタッフは『チーム・エヴァンゲリオン』である。変にアニメっぽくしようとして失敗する映画は数多存在するが、『シン・ゴジラ』に関しては全く心配不要である。実写とアニメのいいとこどりが成されており、庵野総監督自らによる編集作業に基づくキレッキレの緊張感が、ずっと観客を飽きさせない。
ドラマパートもまた、『第三の核爆弾投下』前後(中盤)から一気に加速していく。
そして最終決戦。『そんなんありかよぉ!』という、実に夢のある戦いを拝むことができる。
では、これはいわゆる『ゴジラ映画』なのだろうか。答えは『否』。ならば、『怪獣映画』『災害映画』『戦争映画』? これらも的外れだ。
今までの東宝特撮作品に影響を受けまくった小ネタや、あまりにもカッコよく用いられる過去作品の音楽。これらを、最新技術を駆使した特撮映像に合わせて流すのだから、これこそまさに『愛』である。どんな枠にも囚われない、全く異質にして最強の映画が生まれてしまった。
これはもう、『シン・ゴジラ映画』と呼称するしかない。
必見。