📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346+++++
🎬「ハリウッドよ、これが異世界ファンタジーだ!」✨
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📖「第610話 ステファノはその時目覚めたんだ。」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093086938573649📄「当時の状況についてはステファノから聞き取りをした。瞑想法伝授と同時にギフトに覚醒。それからはあっという間に属性魔術に目覚めている」
<広がることを止めて、内なる光を見よ!>
<戻れ。戻れ。内へ、内へ。内なる中心に光がある。『それ』の本質は『世界』の本質である>
瞑想の中で、ステファノはその声を聞いた。声が『それ』と呼んだものはステファノという存在のことだった。
「内なる光とはイドのことだろう。それを悟った瞬間、ステファノはギフトに目覚めたと言っていた」
ステファノにイドの存在を教え、ギフトを得るきっかけを与えたものは誰なのか?
ステファノはマルチェルが暗示を与えて誘導してくれたものと考えていた。
「その『声』はわたしではありません。わたしは『世界』と『自我』を俯瞰する意識を喚起しただけです」
マルチェルはステファノにきっかけを与えたのは自分ではないと言う。
では、一体誰だったのか?
「僕はその声は|虹の王《ナーガ》のものだったと考えている」
「そんな初期からアバターに出会っていたと言うのですか?」
マルチェルの問いかけに、ドイルは1つ頷いた後、左右に首を振った。
「出会ったというのは恐らく事実ではないだろう。ステファノはその時目覚めたんだ」
「そうですね。初めてギフトを自覚しました」
「そうじゃない。ステファノは|も《・》|う《・》|1《・》|人《・》|の《・》|自《・》|分《・》を発見したんだ」
意味がわからず、マルチェルは首を傾けた。
「どういうことでしょう? わかりやすく言ってもらえませんか」
「意識を広げた世界の果てで、ステファノは自分の分身と出会ったのだと思う」
その分身こそが|虹の王《ナーガ》なのだと、ドイルは語った。
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お楽しみください。