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📢更新しました。累計929万PVの「🍚🥢飯屋」。

📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
🌏https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346

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🎬「ハリウッドよ、これが異世界ファンタジーだ!」✨

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📖第607話 それはそれで興味深い現象だね。
🌏https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093086507007886

📄ドイルたちウニベルシタス一行は、|魔動車《マジモービル》で王都までやってきた。

「僕としては滑空術という奴を体験してみたかったんだがね」

 宿に落ち着いたドイルは若干残念そうに言った。
 ドイルの部屋に、マルチェルとドリーが合流して翌日のために打ち合わせをしようとしていた。

「あれはそれなりに難しい。飛ぶだけなら我々にも何とかなりますが、お前を運んでとなると長時間は無理です」

 イドで翼を創り出し、土魔法と風魔法を併用して推進力と揚力を得る。マルチェルでも真っ直ぐ飛ぶことは可能だが、空中機動にはセンスと経験が必要だった。

「わたしの方がマルチェルさんよりはましだと思うが、自在に飛べるとは言えないな」

 若さを生かして「飛行時間」をそれなりに積み重ねたドリーでも、人を抱えて飛ぶのは無理だ。
 もちろんドイル自身はまったく飛べない。土魔法を使って跳び上がることはできるだろうが、飛躍の頂点に達したら後は落ちるしかない。まったく訓練を積んでいないのだから当然の状態だった。

「ステファノはアバターを介して従魔の経験を共有できるからな。あれはいかさまに近い」
「ですが、その前に|魔視脳《まじのう》覚醒からアバター解放にまで至る必要があります」

 マルチェルがドリーに釘を刺した。

「アバターか。あれも|手《・》|ご《・》|わ《・》|い《・》。|太陰鏡《ルナスコープ》を使ってから5年たってもアバターを覚醒させた人間が1人もいないからね」

 ドイルの言う通りだった。あのヨシズミでさえギフトの進化は得たものの、アバターの解放には至っていなかった。

「ステファノだけの特殊な才能なのだろうか?」
「彼の言葉ではハンニバル師やサレルモ師にもアバターの存在を感じたようですよ?」

 ドリーの疑問はマルチェルの補足によって修正された。「上級魔術師だけの特殊な才能が存在するのかどうか」という命題に。……

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お楽しみください。

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