📖第507話 勉強はアカデミーだけでたくさんさ。
https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818023213949186665📄「そう言うわけで俺の学生生活も9月までだ」
「じゃあ、3人とも9月で卒業だね」
トーマは中退することに未練がない様子だった。それも1つの生き方なのだろうと、ステファノはそれ以上追及することを止めた。
「みんなは卒業後どうするつもりですか?」
「僕とサントスはサポリで活動するつもりだ」
スールーも商会の跡取りを期待されているが、すぐに代がわりというわけではない。時代の流れを捉え、新しい商売の種を生み出したいというスールーの夢に家族は理解を示していた。
加えて、スールーは初等教育を世の中に確立したいという野望を抱いていた。商人の娘が何を考えていると親には呆れられたが、悪いことではない。気が済むまでやってみろと、最後は背中を押してくれるようになっていた。
事情はサントスの家でもほとんど同じだった。もっともサントスに関しては性格上の問題から後継ぎとしての期待は小さかった。
エンジニアとして将来を見込まれていたが、商売の切り盛りには向いていないとあきらめられていた。サントスには弟がいる。店の跡は弟が継げば良いと、サントスは公言していた。
「メシヤ流ウニベルシタスに興味があってね。近くで動向を見守りたいのさ」
「スールーさんは入学しないんですか?」
「勉強はアカデミーだけでたくさんさ」
「楽して得取れ」
サントスの言い方は身も蓋もない。2人はウニベルシタスから派生する新知識、新技術をいち早く取りいれ、事業化しようと目論んでいた。
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📕「🍚🥢飯屋のせがれ、🧙♂️魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」
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