ヒサヒトヒリュー

　短編において、危惧される問題の一つに、物語の薄さがある。もちろん短編なのだから文字数が少なくて当たり前で、重要なのはその限られた枠の中でどれだけ美しい文字を埋めるか、というのは、…続きを読む

　ジャンルが多様に溢れるネット小説において、少数派的な立ち位置のこの小説。 　けれど、その文体は簡潔的且つ直接的且つ皮肉的。短い文の中に内在する情報が緻密であり具体性が多い。形容す…続きを読む

　話の構成、話を理解するのに必要な情報量、全てが良いバランスで纏められていて短編小説の完成度としてはかなり高いと言わざるを得ない。 　本筋の物語に文章の大部分を注力、冒頭とオチの…続きを読む

純粋且つ穢れの無い――醜い欲望。 人のヒトとしての側面をこれでもかと見せつける作品。 大半の人間が理解できない“黒”も、煮詰めて、焦がして、固めれば、こうも魅力的なキャラクターを…続きを読む