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真夜中に来た軍団

奇妙な声が聞こえた。
「ヲンヲンヲン」
寝ぼけたような・・・
近所の犬だ。
本当に寝ぼけ声だ。

こう思った。

「鬼が来ている」

すぐに落とそうと意思を投げた。

「底知れぬ所へ行け!」

それでも鳴き声は暫く続く。
(軍団が来ている)

それで意思を投げ続けた。
すると、声が止んで静寂に戻った。

その後、妙な感覚。

壁の中に閉じ込められたような・・・

これは単独の鬼の「流し込み」だろう。

そう思ってまた意思を投げる。

「お前も底知れぬ所へ行け!」

そして静寂。

鬼はまだ徘徊している。
油断出来ない。

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