関東の山間部では葉物野菜の出荷が始まりそうです。いや、ある意味始まっています。
標高が500mを超えるような場所の初出荷までは、まだ十日ほどかかりそうですが、300m付近の温かい地域に畑を持つ農家の人たちの出荷は始まっています。
暖かい土地の畑までの移動に約一時間。多くは耕作放棄寸前の親戚の土地や人間関係の伝手を頼って土地を借りて耕作しているようです。
一か月前の野菜の相場は普段の三倍と高かったようですが、今日の相場を見るとすでに例年並みに下がっていました。
相場なんてほとんど気にしないマイペースな農家さんもいますが、出荷できるほど育っていない畑を見ながらやきもきしていた農家さんも多かったようです。
しかし、アッという間に相場が下がり例年並みに落ち着いた現在、早く切りたくて浮ついていた雰囲気もなくなりすっかり落ち着いてしまいました。
ちなみに、相場が例年より下がるとやる気がない農家さんが大量に出現します。
それでも出荷するのは「潰すのが面倒」とか「あるのだから出すしかない」といった理由が多いようです。
そして、顔を合わせる度に箱単位で「ほら持ってけ」とわけてくれます。
……一個でいいんだけどな。
とは絶対に言えない、円満の笑みで返す小心者の私がそこにいます。