• 異世界ファンタジー
  • 歴史・時代・伝奇

ツバメが飛来して早や2週間

 ツバメが会社の休憩所の軒下に帰ってきたのが2週間前。
 昨日は土砂降りだったせいか、泥で練られた巣には二羽のツバメの顔が仲良く並んで人形のようにチョコンと収まっていた。
 朝から晴れ渡った今日は、二羽とも外出して他のツバメたちとともに飛び回っていた。すでに卵でもあるのだろうか、ときどき巣に戻ってきてはすぐに飛び立っていく。何やら忙しそうではあった。
 泥と藁のようなもので作られた巣も、数年に一度は子育て中に落ちるときがある。そうなると、ほとんどの場合全滅する。助けてもまた落ちて猫などに食べられてしまうのだ。
「今年は落ちませんように」
 心の中ではハラハラしながら祈るのだった。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する