まあ東京の大学って言いましたら、東大こと東京大学にまずは行っておかないとね!というわけで、行ってきました本郷三丁目。
安田講堂、安田講堂!
ご存じの方も多いかと存じますが、東大本郷キャンパスは加賀前田藩の上屋敷がおかれていた場所であり、今も大学構内には遺構がちょくちょく残っております。っていうか、赤門がまんまそうだよね!( ゚ω゚)
そんな江戸時代の藩邸遺構を探すのも楽しいものですが、今日訪れたのは総合研究博物館です。
総合研究博物館の展示は、東大での研究に使われた、あるいは現在も使われている研究標本の展示が主体なのでが、さすがの東大、あまり広くはないこじんまりとした敷地の博物館ながら、その物量にまずは圧倒され、それからは日本各地だけでなく世界各地から収集された標本の種類、希少性に興奮しきりでした( ゚ω゚)=3
動物の骨格標本、剥製標本に、昆虫の標本、縄文からの土器や人骨、世界各地の古代文明の遺物などもりだくさん!
博物館の活動を広く世の中に知ってもらうため、というコンセプトから、実際に学芸員の方が標本作成の作業をしている様子を見学出来たり、人骨などの炭素測定によって年代を特定するための炭素放射線分析装置なんかも見ることが出来ました。
展示の解説はQRコードで提供されていて、……一つ一つがめっちゃ濃い。
去年一昨年に発表された研究結果の、その関連資料や論文なんかも紹介されているので丁寧に確認していたらあっというまに時間がたってしまうのです。スマホじゃなくてタブレットを持っていけばよかったよ!
残念なことには、このご時世、人数だけでなく時間の入場制限もあって、見学時間が一時間半と限られているのです。いやこれ、途中休憩を挟んで4、5時間ぐらい必要だな!などと思いつつ、近いうちの再訪を心のうちに固く決意したのであります。
そしてまた展示の方法が今風で、実用的なのにおしゃれなんですよね。
標本を入れたコンテナを積んだまま、けれど一部を展示スペースにしてみたり、観客の想像を掻き立てるような配置だったり。
そのオシャレ展示の最先端であるインターラボという博物館が東京駅にありまして、それはこの東京大学総合研究博物館の分館にあたります。
今度はそちらの分館の方にも行ってみたいと思っております。
とりあえず都内の大学博物館全部行ってみて、それから二巡目、三巡目せんとあかんな!
ちなみに今回の添付画像、上段、一番大きな頭骨はアジアゾウのものです。鼻の孔、こうなっているんですね( ゚ω゚)
象の骨については、実は「翠雨」で言及していたりします。
幕末、横須賀に幕府直轄の製鉄所が建設されたのですが、そのときに大きな動物の化石が発掘されました。維新のアレやコレやがひと段落した明治三年ごろ、お抱え外国人として帝国大学に赴任していたナウマン博士がそれを鑑定し、古代の象の化石であることが分かりました。
そうです、ナウマンゾウのことです。ぱおーん。
だけど絶対それ以前からちょくちょく骨は出ていただろうなあ、と思い、維新三年前が舞台の「翠雨」中で、羽代への帰路途中、横須賀を通りがかった弘紀が大きい骨が出てきたという噂を聞きつけ化石掘りに意欲を見せるというエピソードを書いてみたのです。ええ、ただの趣味です、わたくしの。
安田講堂、江戸藩邸上屋敷、そしてゾウの骨。
私が作品に書き込んできたモノが一つ所にまとまっていた、そんな東京大学総合研究博物館でわくわくと楽しい時間を過ごしてまいりました。
お近くの方は勿論のこと、遠方の方も東京を訪れることがあれば是非、訪れてみてください!
東京大学総合研究博物館
http://www.um.u-tokyo.ac.jp/