「アノイ」の言葉からわかるようにアノイ編は北海道のアイヌをモデルにしています。
私は北海道出身で、私のエスペラント語の師匠はアイヌ語の名のある研究者でした。
このアノイ編は師匠の監修もあるため、アイヌ文化の描写を細かく描くことができました。
アイヌの名前に関しては、本来、「悪霊がさらっていかないように汚い名前をつける」という習慣があるようで、ちょっと適当に例に出すと「体中がうんこまみれで臭すぎる」とか、悪霊も嫌がるようなわりと長い名前を子どもにつけるのだと、師匠から聞いたことがあります。
ただし、この作品においては、名前になりそうな短い単語をそのまま名前にしております。
できるだけキャラクターの特性に合わせた言葉を選びました。
サマイクル・・・アイヌの始祖神の別名 ※確か酋長の意味もあったような…
イルシカ・・・憤怒、怒り等の意味
ルイカ・・・橋 ※家族の橋渡しの意味を込めて
ぺケル・・・明るい ※単純な陽キャ設定なので
イメル・・・稲妻 ※ふだんは大人しいが稲妻のような激しさを秘めている
アスル・・・うわさ、おしゃべり
ピリカ・・・うつくしい、かわいい
ホルカ・・・後戻り
ユピ・・・兄
なお、主人公の「ヒラク」に関しては、アイヌ語ではありません。
参考にしたアイヌの貴重な本は師匠にお返ししてしまったため、細かい確認ができず、うろおぼえですが、確かこんな感じだったかと思います。