ただいま主人公にしている百合子さんは、見た目は二十六歳ですが、中身は九十歳です。ヒロインを何故、こうも高齢にしたか、というには理由はいくつかあるのですが、以前から感じていたことがありまして。
高齢の方は話し方が丁寧な方が多い、ということ。
私は通勤をしないので、出掛ける時は、午後の比較的空いてる電車に乗るようにしています。すると、綺麗に身支度を整えた上品な、おばあさまに遭遇することも多いんです。
世間では席を譲るだけのことが、大層難しい方も結構いるようですが、私は必ず席を譲るようにしています。
ちょっとしたお年寄りの言葉遣いがとても美しいのです。そう、文学や昔の映画でしか聞いたことがないような話し方をされる方が、まだいらっしゃるのです。
先日も席を譲ると、にっこりと笑って「まあ、ご親切に」と言われて、次の駅で偶然、その方の隣が空いたら、「あなたもお座りになって」とまた素敵な笑顔で言われまして、少しお話ししました。
寅さんでもいいのですが、そういう昔の映画にでてくる女優さんの話し言葉も素敵です。私が日常で使ったことのない日本語のような、、、。
話し言葉が時代とともに変わるのは当然だけど、こういう上品な、おばあさまの話し方を小説に盛り込んでみたくて。
でも普段使うことがないので、私には結構難しく、洋画の吹き替えみたいになっております(・∀・)ははは。