無事に少年も転生したことですし、キャラの名前の元ネタとか解説しておこうかと思います。
あ、がっつりネタバレしますので、本編読了後に見ることをおすすめします。
●入枝 和仁 ……イリエワニ
作者の中では、100日後に死ぬ元ネタと同じく「ワニくん」と呼ばれています。
話の構成上、あまり感情移入されすぎないように書かなければならなかったので難しかった。
作者によってこれでもかと業を積まれる可哀想な少年。
彼の心情をどう読むかによって、この作品のジャンルは変わっていくと思います。
●入枝 愛海 ……シャムワニ(サイアミーズ)
ワニ革の養殖のため、イリエワニとの近種交配が問題となっているワニです。
梨乃のセリフにあったように、転生者の女の子たちは愛海を「和仁の義妹」と認識していますが、
実際は和仁が語ったとおり、血のつながった実妹です。
そもそも、転生しても英雄の血縁が有効だったわけですから、本当に近親問題は解消されたと言えるのでしょうか……?
●揚子(義母?) ……揚子江ワニ
実家の姓は江口でしょうね。白いワニも来るし。
●黒古多 瑠衣 ……クロコダイル
異世界への適応力が半端ないプロJK。
こっちの学校でもトップクラスの成績を取っていました。そんなことより和仁を攻略しろ。
まぁ、頑張っても大半はさりげなく愛海に妨害されてましたが。
●海馬 万莉 ……メガネカイマンワニ
こちらの世界でメガネと出会ったことで、性格も積極的になり、成績もアップ!
たぶん本人気づいてないけど、下級生の女子からけっこうモテてたと思う。
●迎田 アリス ……アリゲーター
当初の構想ではもっとよくあるテンプレ的な、支配階層の黒幕キャラっぽい想定だったんですが、
書いてるうちに彼女自身が自分でどんどん魅力を塗り足していって、こんな感じになりました。
これが皇族のUTSUWAか……。
2年弱、ラノベなどをひたすら読み込んで恋愛を学習していました。
アリスと瑠衣のやりとりはぜんぶ好きです。
●朽永 梨乃・梨央 ……クチナガワニ、オリノコワニ
梨乃は本作におけるトリックスター。隠そうとしても作者から滲み出る闇の代弁者。
作者の素の恋愛観は、梨乃がいちばん近いと思います(致命的にラブコメに向いていない)。
梨央は、「本当は双子じゃない双子」というところから逆算して作られたキャラです。
裏では色々と、ストーリーには欠かせない重要な動きをしているのですが、奈々と並んで不遇なキャラですね。
なお、彼女たちが暮らしている家にもともと住んでいたという娘ですが、リオが直接“消した”というわけではないです(たぶん)。
作中とは全く無関係な事件により、リノたちが転生してきたときにはすでに行方不明でした(おそらく)。
娘を失った母親の寂しさを彼女たちが一時的に埋めてあげていたというハートフルストーリーです(きっと)。
●セベク商会 ……ワニの頭を持つエジプト神話の神セベク
●円場 奈々 ……バナナワニ園
バナナワニという種類のワニがいるわけではない。
立ち位置の関係で彼女のみ変則的な元ネタとなっています。
18日目の際に万莉が学校のジャージを彼女にあげたのですが、それは単に着替えとしてで、学校に潜入したのは奈々の意思です。
ちゃんとご飯を食べて強く生きていってほしい。
●半獣半人の女神イルナ ……ナイルワニ
この教団では、ジジイもババアもオッサンも、みんな猫耳帽子をかぶっています。
かわいい集団ですね。見た目は。
でも、ちょっと信仰をこじらせて行き過ぎた面があるだけで、邪教というわけではありません。
だから始末が悪いんだけど。
●“再転生”(コルネ・テスラ) ……ルネ・ラコステ
ワニのマークのブランドでおなじみのデザイナー。
ちなみに、似たようなロゴマークで世界中で訴訟合戦をしていたライバルブランドは『クロコダイル』というそうです。
ワニが右向きなのがラコステ、左向きなのがクロコダイル。
●“閉じた顎”(クルロ・タルシ) ……クルロタルシ類
ワニが属する分類。由来的には“宵月卿”に当てても良かった気はしますが、語感を優先しました。
●“宵月卿”(メトリオ・リンクス) ……メトリオリンクス
はるか太古に絶滅したワニの種。
化石の胃の内容物や歯形からするとけっこうな肉食性だったと見られますが、
「身体に装甲を持たないことから、より大型の捕食者に狙われた可能性がある」だそうで。
全ての元凶メトリっち。
●煤出 郁乃 (すすで・いくの) ……デイノスクス
これも太古に棲息していた史上最大級のワニ。
……えっ、そんなキャラ出てたっけ、って? 出てません。
梨乃以上の爆乳を誇る女子大生で、家庭教師として和仁に近づこうとしましたが、
愛海のひそかなアシストもあり、クリスマスの前後に瑠衣や梨乃・梨央によって強制送還されました。
本当は27歳。
こうして調べてみると、ワニの種名って意外と少ないんですよね。
しかもほとんど地名なので人名として使いづらい。
ミシシッピーワニとか、アルファベットにバラしたりしてみても無理だった。
そもそもそこまでしてなぜ名前をワニにするかと言うと、百害こそあれ一利もないんですが、
まぁ元ネタへのリスペクトということで……
あ、名前と言えばついでに書いておきますが、
『ステマ漫画を同時刻に投稿したことで、試写会で隣にいた可愛い女性がクソ漫画家だと気づいた話』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054892900242の『ちくわぶ太郎』というペンネームと手足の生えた魚の自画像は、
ちーちゃん的には「フィッシュストーリー(ホラ話)のさらに紛い物」という意味が込められてるらしいです。
星形で、よく練られていて、だけど偽物で代用品。それがちくわぶ。
ロマンチストだね!