• 創作論・評論
  • 歴史・時代・伝奇

浦島の執筆後記

 公開から一段落しましたので、執筆後記でも。
 
(着想)
 元はと言えば、執筆の趣味を復活させたのも、熱中していたネットゲームのドラクエ10に飽きたからでした。自身の創造性を存分に発揮できるのは、やっぱり創作界隈かなぁと思い、こちらに足を踏み入れたのでございます。

 しかして、書くネタが思い浮かびません。私って書き手として極端な性質を持っているのです。1から100に膨らますのは大得意なのですが、ゼロから1を生み出すのが大の苦手なのです。
 例えば友人から「こんな作品を書こうと思っている」と持ちかけられたら、物の見事に膨らまして掘り下げて発展させる自信はあるのですが、いざ自分となるとあまり頭が働かないのです。根っからの編集者あるいはカウンセラー向けの思考回路なのです。

 でも、何とか書いてみたいので、いろいろ考えてみました。結果として、創作論で例示として『桃太郎』に言及していたご縁で、パロディとしての昔話を思いつき、結果的に今作へと発想を膨らましたわけです。 

 大元は作中でも頻繁に『本来の浦島』と言及しているように、『本来の浦島』目線の正統派和風伝奇を書こうかと構想していました。でも、いくらか実際に書いてみたら、あまりに雰囲気も文章も硬くなりすぎて、これは親しまれないわ―と考えて、昨今の転生の流れを借りた馴染みやすい感じになりました。 
 
(書いてみて)  
 なので、創作論の影響が強く、自分の好きな題材をぶち込んだというよりは、盛り上がる展開はこれだ!と膨らますのに徹した作品となっています。

 もちろん私自身の書き味やけれん味を今作に反映していますが、オリジナリティや自分らしさからは多少の距離を置いた作品になっています。

 執筆自体が久々でした。しばらく遊戯王の二次創作に徹していて、それが完結して以来3年ぶりくらいの執筆。オリジナルの作品の書いたのは、ほぼ4年ぶりくらいです。
 でも、作品自体はいろいろ読んでいたので、筆力は向上していた感があります。執筆の速度自体の向上も感じました。

 質として一定以上の作品を書けるようになったんだなーという自信が付きました。良い励みになった一作品であったと思います。
 実際に書いている最中は楽しかったですね。乗りに乗って書いているとやっぱり楽しいな、とその根本的な楽しみを思い出せました。

 特にノリノリで書いていたのは、海に潜るあたりと、竜宮城での御馳走と、あとは最後のバトルかな。亀や乙姫と話させてる時も楽しんでたので、やっぱりもっとキャラクターを引き立たせたいかなーと思う部分もあります。

(反響)
 今回はカクヨムとなろう。の同時更新、さらにツイッターでも宣伝と、思いつくリマインドをなるべく活用してみました。

 結果的に、カクヨム内で8/21~22の歴史・時代の週間ランキングにおいて1位を獲得しました! 恐らく人気連載作品のイックーさんらに間もなく追い抜かれるとは思いますが、それでも嬉しい結果です!

 ★をくださった方々、ありがとうございます! 

 リマインドは一定の効果があった気と思いますので、次の連載時にもやります。
 見逃していたのは、なろう!の連載完結作品は長い期間トップページに掲載されることです(多分推定6時間くらい)。なので、完結時には18時くらいからトップに掲載されるように投稿すべきだったのかなと思います。 

(今後)
 実に充実した肩慣らしができたので、今後も意欲的に執筆していきたいなーと考えています。

 とはいえ、今回が自分の本筋から外れた執筆であったことは確かです。その反省を生かして、次作は自分の観点を存分に反映した作品を実験的に創作したいなーと考えています。
 やっぱり書くたびに新しい自分の側面を発見できるくらいに限界まで挑むのが本来的な執筆のあるべき姿だと思うのです。

 なので、浦島とはまるで違う作品になると思います。楽しみのための作品ではなくて、自らの大事にしたい見地に挑むための作品にしようと考えています。

 ……とはいっても、まぁ何を書こうかなというのは決まっていません。恋愛か現代ドラマ的な物語にはなると思うので、その辺りの作品を読み漁りつつ、様々な着想を育んでみたいなーと思います。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する