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ボツになったツイートを消化する近況報告

 大して面白いわけではなく、どちらかというと考えさせられる話題で、しかも140字以内のツイートに納めきれる自身がなかったのでこの場を借りてSSのような形でお話ししようと思います。…


 昼間、僕は厚手の手袋をしてゆったりと自転車を運転していたんですが、お日様の暖かさも相まって蒸し暑く、手袋を外し前カゴに入れました。

 しばらく走っておりますと、どうやら道の凹凸を乗り越える時の衝撃で手袋の左手を落としてしまったらしく、運よく、たまたま通りかかった親切な学生さんが「手袋、片方落としてませんか?」と声をかけてくれたので、引き返して捜すことにしました。

 しかし…なかなか見つからないんです。何度か同じ道を行ったり来たりしながら確認しましたが、どこにも見当たりません。でも、確かに左手は無くなっていて、既にちょっとした喪失感すら覚えておりました。
 …右手の方も持っていかれまいと右手だけを装着したまま地面に凹凸のある場所を捜していると……さて、ありました。しかし落としてそのまま、地面に転がっているわけではありませんでした。

 親切な学生さんは、おそらく落ちている左手だけの手袋に気付き、「持ち主に渡さなくては」と思ってくれたことでしょう。しかも、持ち主らしき人は、もう少し先を走っていて、それを確認できなかったのでしょう。

 拾い上げたものの、それをもう一度地面に転がしておくわけにはいかず、見つけやすい、目立つ場所に置けば気付くはずだ、…と思ったのでしょう。

 …でもね。捜してる僕の感覚としては「落としたものを捜してる」なんです。その時には視線がほとんどアスファルトに向いてるもんで、なかなか塀の上とか見ないんですわよ!!? …でも、僕も全くと言っていい程同じ体験をしているのでわかるんです。落とし物を拾ったら、もう一度地面に転がすのはなんだか気が引けるんです。

 でも、今日落とし物をした側になって初めて分かりました。落とし物を見つけて、たとえ手に取ってしまったとしても、もう一度同じ位置に戻すのが正解だ!…持ち主にとってそれが一番捜しやすいんです!!!

 ——以上が、本日僕が経験した、人の善意の二律背反の話でした。ね? ツイッターには書けないでしょう?

それではさようなら。









 …そういえば、意識する機会があったので確認してみますと、榎本ともねがカクヨムに登録して早や一年が経っていた様です。既に一か月以上過ぎていますが、皆でお祝いしましょう。ワショーイ。


(写真は離ればなれになってしまった手袋の感動の再会シーンです)

 

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