• ホラー

「平山夢明 恐怖全集 怪奇心霊編」全6巻読了~♪

 個人的にゾワゾワくるのは、怪奇現象の原因に〝人の悪意〟が透けて見えるタイプの話だったりする。それは、悪意というものが誰にでもある、普遍で身近なものだからだろう。
 話の結末近くで、互いに関連の無い、支離滅裂で筋の通らない、不可解な文言や態度、物品などがポン、と放り投げられたままほったらかしで終わる話もまた同様にゾワゾワきた。その理由は、関連の無いそれらを理屈が通るよう、あれこれと想像力を無意識に働かせてしまうからに違いない。
 「恐怖の成分表を作成したならば、その多くを占めるのは想像力だ」と昔、誰かがいっていた気がする。人が暗闇を恐れるのはそこに何かが潜んでいるかもしれないとついつい〝想像〟してしまうからだし、おそらくそれは正しいと思う。

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