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  • 現代ファンタジー

『秘密』短編企画にて

『秘密』短編企画 参加作品 32作品

 このうち1作品は自分のものなので除外。
 残り31作品のうち2作品も連載中であるため総評から除きます。

 その29作品の中から那智が独断と偏見フルスイングで選んだ3作品を紹介します。

⭐️ 『寄生果』 作者:ハル様 
  https://kakuyomu.jp/works/16818093087428120174

 描写が素晴らしすぎて、想像するとお腹を掻きむしりたくなること必定。
 けれど奇怪で悍ましいはずなのに何故かそこに一種の温かみのようなものを感じてしまうのは、おそらくその果実が愛を出どころにしているからではないでしょうか。
 ホラーなのに、どこか心の深いところに刺さる逸品。

⭐️ 『ブラックティーはいかが?』 作者:古博 かん様 
  https://kakuyomu.jp/works/16818023212044465192

 突如、読者に差し出される難問。
 頭を悩ませ、乏しい知恵を振り絞った那智は『ふふふ、真実はひとつ! 謎は全て解けた!』と意気揚々と解答編へ。
 ええ、もちろんかすりもしませんでしたとも(泣)
 でも詳細で丁寧な解答編でちょっとだけ賢くなりました。
 短編なのに侮れない深み、秀逸なミステリ作品。

⭐️『穴ぼこはそこらじゅう』 作者:そうざ様 
  https://kakuyomu.jp/works/16818093076409478468

 のんびりとしたお婆ちゃんの語り口調から始まる昔話。
 けれど話の内容はなかなかに凄まじい。え、舗装される前の道路ってそんなことに?そして最後には驚愕の事実が待ち受ける。
 ひとり語りの作風でアッと言わせる恐怖譚。

 以上、3作品を選ばせていただきました。
 参加していただいた作品はもちろん全て素晴らしかったです。
 当然ながら皆様、力を尽くされて書かれたものばかりですし、那智以外の人が選者ならまた違った結果になったと思います。
 なので当たり前ですが、那智が選ばなかったから作品がこれら3作品に劣っているということでは全くありません。ですがもしそのように感じられましたら、本当に申し訳なく思います。謹んでお詫び申し上げます。

 その上でひとつだけ。
 ここに選ばせていただいた作品には読者の頭の中に映像や感覚を思い浮かべてもらおうという工夫と親切心、そして丁寧さが一段上にあったように思えました。
 
 言ってみれば筆の先が読者に向いているというか、そんな感じです(よく分かりませんよね、すみません💦)

 というわけで今回の発表は以上です。

 次はいつになるか分かりませんが、そのうち企画を立ちあげようと思いますのでその時はぜひまたお付き合いくださいませ。

 それでは皆様、寒くなってまいりましたのでお身体お大事になさってくださいませ。
 
 写真:@梅津寺海水浴場

6件のコメント

  • 参加作品の多いこと!
    人気企画ですね!
    幻想的な一枚も素敵です!
  • 刹那様、おはようございます。

    いえいえ、人気など恐れ多いです。
    そして写真もお褒めくださり嬉しいです。

    覗いてくださってありがとうございました。
  • うわあああああっ、拙作を取り上げていただいている!
    もう感謝感激、狂喜乱舞、欣喜雀躍ですヾ(≧▽≦)ノ
    改めて申し上げるのはとても恥ずかしいのですが、私の小説の大切なテーマのひとつは「愛」だと思っているので、「おそらくその果実が愛を出どころにしているからではないでしょうか」と言っていただけたのも嬉しいかぎりです。
    また、読者様のことを考えなければと思っているのにいつも考えが及ばないのもコンプレックスなので、「言ってみれば筆の先が読者に向いているというか」と言っていただけたのも、嬉しい驚きでした。
    他の二作品もとても面白そうなので、読んでみます!

    次の企画を立ち上げていただいたときにも、できるかぎり参加させていただきたいと思います。
    公募原稿がせっぱつまっていると難しいかもしれませんが…… (・ω・;)

    そして本日のお写真も美しいですね。燃えるような黄金の空……!
  • ハル様、こんばんは。
    コメントありがとうございます。

    いえいえ、こちらこそ。改めてこの度は那智の企画に参加していただきありがとうございました。
    ハル様の作品はどれも行間に登場人物たちの心の揺れや決心のようなものが潜んでいて、読み進めていくうちに共感したり、ともに驚いたりという面白味が豊かであると感じています。
    多分、それもまたハル様が愛を持って作品を書き上げているから自然とそうなるのでしょうね。

    ところで公募作品を書いていらっしゃるのですか?
    自分も去年までは地元の『坊ちゃん文学賞』に応募を続けていたのですが、毎年箸にも棒にもかからないかからず……(泣)
    今年はとうとう応募を諦めてしまいました。
    なのでハル様には頑張って欲しいと思います。

    次の自主企画はおそらくカクヨムコンテストが終わってからになると思います。

    そのときもしお時間に余裕があればまたぜひご参加くださいませ。

    写真、褒めていただいて嬉しいです。
    ありがとうございました。
  • 私、公募歴相当長いですよ。しかもほとんど一次選考敗退です\(^o^)/
    他のことはともかく、小説に関してだけはあきらめが悪いのですよ~。
    坊ちゃん文学賞! 松山らしくて素敵です (,,^_^,,)
    那智様も素晴らしい作品を書かれるのですから、ぜひまた挑戦してみてほしいと思います。他の文学賞にも……!
  • ハル様、ありがとうございます。
    励ましのお言葉、胸に沁み入ります。

    おかげさまでまた公募にも目を向けてみようかなと少しだけ思えました。ただ、那智はちょっと難しく考えすぎてしまうところがあり、公募挑戦となると妙に肩に力が入ってしまいます。また過去の受賞作などを参考にすると世界観が萎んでしまい上手く想像力が働かせなくなるのです。
    ……という風に考えてしまうのもきっと無意識に構えてしまっているせいでしょうね。
    でも、その殻を破らないといつまで経っても納得できるものは書けないのかもしれません。アスリートによくあるイップスみたいなものでしょうか。

    そういう意味でカクヨムは那智にとって有意義な作家交流の場でありながら、リハビリの一面も持ち合わせています。

    なのでハル様のような優れた作家の方にこのようにお声をかけていただくことは何よりの良薬であると感じています。

    これからも末長くお付き合いいただければ嬉しいです。
    今後ともよろしくお願い申し上げます。

    あと、ハル様の公募作品に良い結果がもたらされますように。

    長文、失礼いたしました。
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