最近、カクヨムに近代文学が掲載されていますね。
梶井基次郎の『檸檬』を久々に読みましたが、あの人の文章は本当に好きです(語彙力不足)。
https://kakuyomu.jp/works/16817330652616287097梶井って暗い話ばかりの印象ですが、繊細さもあって、描写もどこかワクワクするんですよね。『檸檬』の作中に、
──つまりはこの重さなんだな。──
という表現がりますが、あれにはゾクゾクしました。
えたいの知れない不吉な塊――という始まりも、物書きの心をくすぐる一文な気がします。
町の風景や主人公の人間性が目に浮かびつつ、気がついたら話のラストまで読んでいて、最後の爽快感というか…ぶっ飛び具合というか、くすっと笑えるところに心を奪われます。
近代文学には、嫉妬にも似た憧れがあるのかなあと思った今日この頃でした。