遅いですがご挨拶。今年も色々大変ですね。うちは兄の職場で感染症が広がっているらしく、兄が風邪を引いて抗原検査を受けて帰ってきました(結果は陰性で、同時にPCR検査を受けた同僚も陰性だったそうです)。早速その風邪だか何だかをうつされてしまい、喉イガイガでこのノートを書いています。大丈夫かね……。
今年は第10回ハヤカワSFコンテストに出すのですが、その原稿は何とか形になりました。けっこう面白いと思います。この間まで「まあまあかな~」と思っていたのですが、フォロワーさんに興味を示して読んでいただいて(公開ではなく読んでいただきました)、何となく褒めていただいたので何かすげー気に入ってしまいました。
あれですね、音楽アーティストがよく言う、「曲はライブしたり再生してもらったりして聴いてもらっていくにつれ成長していく」というのと似た現象ですかね。ちょっと違うかもしれないけど、私の中では大分愛着が育ちましたし、作品も進むべき方向が見えてきた気がしますね。
この原稿はしばらく寝かせてから、また直そうと思います。梗概も書いたのですが(「SFの書き方」の冲方丁の章はめっちゃ参考になりました!)、そのおかげで道筋がはっきりした感じで、いる部分いらない部分わかったかなと思うので。
表紙もできたので、もうこの原稿については本文以外心配するとこなしですね。
というわけで更なる新作。本当はSF以外も書きたいし書けるようになりたいのですが、脳がSFになってしまっているので次もSFです。連作SFミステリ。何か美少年の戦災孤児が、色々こじらせてぐちゃぐちゃな嫉妬を胸に秘めて、その探偵力で上流階級に入り込んでいくような感じのストーリーかなと。
江戸川乱歩な感じにしたいけど、この間スチームパンクで乱歩な話を読んだばかりなので歴史改編とかあからさまな乱歩オマージュとかはやめとこと思う次第です。未来で、日本で、貧富の差が激しい社会で懸命に生き抜く少年(青年にするような気もする)を書きたい。
ワトソン君は少年探偵団要素もほしいなあ。ツイッターで「エドウィン・マルハウス」のエドウィンみたいな子をワトソンにしたいと書いたけど、いいと思うんですよね。11歳くらいの、眼鏡をかけたよくしゃべる子。
というわけで膨らませていきます。
脳がSFになってしまっている問題は非常にヤバい気がしていて、今までの読者が離れるのではないかと心配になってます。私が書く話って美少女多め、耽美多め、幻想描写多めの感じでしたからね。急に美少年とか機械とか出されても困惑するかなと。美少年は、私も興味ないけど何か話のアクセント的にいいかなと思って上記の話を進めております。本当は美少女が好きなんですが。
まあ今までも幅広く書いてきたので(現代恋愛青春ものとかねずみのヤングアダルトものとか幻想耽美なファンタジーとか)、ずっと作品単体の読者しかついていない気もするので大丈夫かもしれませんね。
しかし頭の中の澄んだ水(幻想耽美趣味)に油(SF)を足されて混ぜられて分離できないクリームにされてしまったような気がしていて、本当に困惑しています。もう私はSFを書いていくしかないのだろうか。それはそれで面白いものが書けそうな気もしますが。
そんなわけでしばらくはSFを書いていきます。今年もたのしくがんばるぞ。