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「同居人」 初期稿

2016年8月8日に投稿していた『隣人』を修正して『同居人(https://kakuyomu.jp/works/16817330654535154981 )』としてアップしました。

こちらはあまり変わっていないのですが、タイトルで距離感が近くなりました。

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「逆ドッキリ」

 最近の話だ。
 私が眠ろうと電気を消して横になる。すると、部屋の中にあるデスクトップパソコンのキーボードがカタカタなる音がした。
 何かシャープペンで書いていた時、ペンタブレットを使った時、その時々でその音がした。
 壁が薄いので、そのせいかと思った。
 でも違うようだ。
 何かの話で、眠った後、その人の生霊が仕事をしている。その姿を何人かで見て、だが仕事が減っているわけではないというものがあった。
 が、私の場合は違う。

 だって眠ってないもの。
 それに、キーボードのテンキーの部分「7」「8」が外れていた。自然に。
 テンキーは使わないから気づかなかったが、キーボードって壊れやすいんだな、と思った。
 音がしているときに確かめる勇気など私にはない。

 でも音だけだから問題ないよな、と思っていたが慣れた所で、気になるものは気になる。ひとまず、キーボードの前に福笑いを置いてみた。

 次の日、福笑いが綺麗に顔に並べられていた。

 安いパズルを買ってきておいておいた。
 完成されていた。

 パズルのピースをどんどん多くした。
 どんなに多くても徐々に完成されていっていた。
 
 仕方ないので全面白のパズルを置いてみた。
 根気強く完成されていく。
 う~ん。中々根性のある奴だ。

 特に思いつかなかったので、その次の日は液晶に猫画像を印刷して貼っておいた。色が薄くなっている部分があった。ネコのおでこの部分。撫でたのかな。

 案外お茶目な奴なんだな。そう思って、私は『人狼』のカードゲームを置いておいた。二千円くらいした奴。
 その日初めて金縛りにあった。
 耳元で何か聞こえる……。
「………できない」
 それで、私は理解した。


 翌日からは一人でできるゲームや何かを置いておくことにした。

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