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『うれしぐすくぬー』制作ノート その2

 カクヨムコン9参加作品『うれしぐすくぬー』が昨日(1/19)完結した。全23話、トータル文字数10万800字余りの現代日本を舞台にしたファンタジーで、レギュレーション的にはなんの問題も無い。
 が、とにかく人気がないし、読まれない。途中までは辛うじてあったランキング動向報告も今は無く、噂に聞く完結ブーストやらも発動する様子は見当たらない。
 なぜ、これほどまでも期待外れなのか。

 手前味噌ではあるが、『うれしぐすくぬー』はなかなかによくできた物語である。導入から完結までを計算され、登場する人や物の背景もいくつかの歴史的記述と齟齬無く繋がるよう配慮され、いくつかの謎や仕掛けも最後にはきちんと収まるよう設計されている。なによりも、タイトルの含意である「大団円」を意識して、登場人物たちの名前も含め全てが最終回に収斂されている。これらの結果はほぼ全て、事前に作り込まれたプロットという名の設計図の賜物だろう。
 これで評判にならないはずがない。
 そう思って送り出された本作は、しかしながら一度として運営を含む第三者的読者から取り上げられることは無かった。

 何故か? どこが問題で評価の網から浚い落ちてしまったのか。
 「書く」という行為に価値を見出し、それを喜びとすることを第一義にしているとはいえ、評価という軸の魅力を無視しているわけでもない以上、本作の失敗は今後の活動のためにも検証されなければいけない。

 というワケで今後しばらくは、通常の活動を続けつつ、そのことについて考える時間を持とうと思っている。また場合によっては何か実験的なことも行ってみたい。
 どうせ僕のことだから、なんらかのムーヴを行って良きにつけ悪しきにつけ結果が出でもすれば、ノートなりなんなりで報告をするだろうから、そのときは遠目ででも眺めていただけると嬉しい。

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