今回も『サレタ男の門出と、シタ女の遅すぎる後悔』に関するお話です。
お蔭様で連日多くの方に読んで頂いてまして、日当たりPV数も遂に2万と凄いことになっており、大変感謝しております。
そのお蔭で応援コメントも沢山頂いてまして拝見しているのですが、賛否両論ある中で違和感を感じる物もいくつかありました。
この作品は『ざまぁ』タグを入れてませんし、タイチとチカの二人が主人公だと何度も表明してきましたが、未だにチカのざまぁ展開を当たり前だと考えてる方が居ることに、違和感を感じるのです。
特に、『チカの好感度が』とか『チカを救おうとして』という意見。
そもそも、好感度を気にしてたら、浮気してた設定で始まる物語の主人公になんてしませんよ。その後色々判明されていく中でも、ここまで酷い有様に書きませんって。
チカが後悔と反省する日々から少しづつ立ち直るのを描くのは、好感度上げる為じゃないし、救うもなにも、最初からそういう成長を描きたいと考えて書き始めた作者の意図って伝わっていないの?というのが違和感の原因だと思います。
最初からチカも主人公だって言ってたのはその為だったし、最初の数話だけならまだしも、最新話まで読めば「この作品はそういう作品なんだ」と分かって貰えるものだと思ってました。
恐らく、『多くのネット小説、特に流行りの寝取られ物がそうあるから、この作品もそうなる、そうあるべき』という先入観や固定観念が影響しているのだろうと想像していますけど、シリアス物で王道展開とかワンパターンとかの小説を書くことを忌避している私としては、数多とあるそういう作品と同じ枠で嵌められてしまうのは、結構苦痛なんですよね。
それ以前に、お前の文章力や表現力の力量不足だと言われてしまえば、ぐうの音も出ませんが。
あと、『どう読んでどう解釈するかは読者の自由』と言いながら、こんなこと言うのは何ですが、やらかした登場人物(特に女性)をどん底までとことん突き落とすのを好まれる方は多いかと思いますが、私の作品はそういうのほとんど無いんですよ。他の作品でもなんだかんだとざまぁ展開の後に救ってしまってるんです。バッキー(愛しの彼女~)とかアンアン(とあるイケメン童貞~)とかいい例ですよね。セツナさんですら別の作品で救いましたし。
と、応援コメントの感想はここまでで、オマケの解説を。
前回の解説がとても好評だったので、またチョーシにのって少しばかり作者としての解説をしたいと思います。
今回もネタバレはありませんので、安心して下さい。
現時点で#22まで公開されてまして、#20~#22というのは、#23以降に繋がる前置き部分?箸休め?山と谷なら谷に当たると言いますか。
それで日常的なシーンを描いてるんですけど、それだけだと退屈してしまうので、過去の情報を小出しに描いています。
中でもポイントなのが#20と#22で、#20でタイチ自身が高校時代の象徴と言っていた剣道部での思い出の中で、チカのことが一切語られていません。
でも#11ではチカはタイチの剣道部での思い出を語っていた訳で、このことからタイチにとって剣道部とチカは全く結びつかない物に変わってしまっていると言えます。
チカへの執着心がまだ残っていれば『1年の新人戦の時は応援に来てくれたのになぁ。3年の時は来てくれなかったんだよなぁ』くらいは思い出してもいいハズなのに、3年の大会のことを思い出しても、チカにドタキャンされたことすら忘れてしまっているんです。
それを踏まえた上で考えると、チカに対する執着心が薄れていて、そのことにタイチ自身は自覚が無く、でもイロハとは楽しく剣道部での思い出を話せる(共有出来る)という今現在のタイチの心境の変化が伺えるかと思います。
そして、その流れからの#22で、タイチ自身が『チカの存在が薄れていること』を初めて自覚したというのが現時点まで公開しているタイチの心境になります。
今回の解説内容は、前回の『モンブラン』に比べて、読み取って頂けた方は多かったかと思います。
また好評でしたら今後も作者解説を続けたいと思いますので、作品と一緒に楽しんで頂ければ嬉しいです。
因みにですが、先の展開や結末をどうしようかとずっと悩みながら書いてましたが、ようやく結末のアイデアが降臨してくれました。
そこまで頑張って書き続けたいと思いますので、今後ともどうぞご贔屓にお願いします。