近況報告という名のお礼と解説です。
現在連載中の『サレタ男の門出と、シタ女の遅すぎる後悔』が絶好調にて、読者さんへの感謝の気持ちをあらわそうと、今回は作品の内容に関して、ちょっぴり解説します。
今日時点で#19まで公開してますが、読者さんの応援コメントを拝見してますと、チカがタイチへの支援の為に用意した食料品のことにみなさん注目してますが、作者としては「注目してほしいのは、ソコじゃないよ!」と思ってまして、コメントを見る限りは誰にも注目されてない部分を今回は解説したいと思います。
今後の展開のネタバレにはならないと思いますので、安心して下さい。
ずばり、注目してほしかったのは『モンブラン』なのです。
#18でイロハが好物だからとタイチが手土産に買って行って、それをイロハの一口目が幸せそうな笑顔だった描写があり、#19ではチカが馴染みのケーキ屋さんでいつも買っているからと買って帰り、母親と一緒に食べて笑顔になる描写があります。
シンプルに見れば、『二人ともモンブランが好きで、食べると笑顔になるんだね』と解釈出来ますが、実は作者としてはもっと深い意味を込めていました。
それは、タイチの心境なんですよ。
チカと5年も付き合ってたタイチは、チカがモンブランを好きなことは知ってるハズなんですよね。でも、イロハの為に買ったり、イロハが幸せそうな笑顔で食べてる姿を見ても、この時のタイチはチカのことを思い出して無いんです。
それを踏まえて数話さかのぼって見ますと、実はタイチはGWのエピソードを最後に、チカのことを思い出す描写がほぼ無くなってるんですよ。
一人暮らしを始めた当初は、チカのことは忘れたくても思い出してしまうと自戒していたタイチは、イロハとの交流の中で、チカのことを思い出す事が少なくなってきてるんです。
それを象徴するアイテムとして『モンブラン』を使いました。
という意図を込めてたんですが、どうやら誰にも気づいて貰えない、と言うか、食料品に持ってかれてしまった状況でして、めっちゃ考えてドヤ顔で書いた描写が誰にも注目されてないことに寂しくて、思わずセルフ解説してしまいました。
現在の執筆状況は、#27まで公開予約しています。
#23あたりから大きな山場かと思いますので、引き続き楽しんで読んで頂ければと思います。
今後ともどうぞご贔屓によろしくお願いします。