『サレタ男の門出と、シタ女の遅すぎる後悔』のお話です。
連日沢山の方に読んで頂きまして、応援コメントも沢山頂き、ありがとうございます。 お礼の意味を込めて、恒例となりつつあります作者解説をしたいと思います。
今回の解説は、#23~#27です。
ここは中盤の大きな山場でした。
細かい解説は後回しにして、ここまでのポイントを書き出しますと
・タイチはチカを吹っ切れた。
・チカは罪悪感に苦しみ、少しづつ立ち直りつつある。
で、それ以外で見逃されてる(忘れられてる)だろうポイントを作者視点で書き出しますと
・タイチは高3の夏にチカの浮気を知って以降卒業まで、受験勉強しかしていない。
・タイチは高校卒業と進学でチカのことを上手く騙すことに成功した時点で、チカに対する怒りの感情は治まっている。
・タイチは大学の友達やイロハさんの前では明るく陽気なキャラだけど、高校時代までの描写の中(チカの前)ではそこまで陽気なキャラじゃなかった。
これはどういうことかと言うと
・チカの浮気を知ったタイチは、正面から問い詰めることを避け、「県外の国立大を目指す」と目標を立てることで勉強に逃げていた。
・大学ではチカのことは忘れて今までの自分も捨てて、新生坂本タイチとして生まれ変わりたい。
その結果、どうなるのか?というのが、後半のテーマになって来るかと思います。
そういう意味で、転換期となった#23~#27は中盤の山場だったと考えております。
細かい所を解説しますと、#23~#27は、説明や描写はしてませんが同じ日に起きている出来事という設定です。
チカはお昼頃でタイチは夕方と時間帯は違いますが、二人にとって転換期となる出来事が同じ日に起きてたと理解して頂ければと思います。
それを演出したくて、交互に入れ替わる様に話を進めました。
チカに関してですが、チカが自ら語っている様に、高1から高2になり交友関係が変ったことで色々とはっちゃけちゃったというのが真相です。
高1の時点でタイチの誘いを断ったのは、初体験が普通に怖かったから。
そして、タイチに対しては遠慮が無いチカは、普通に断っただけという認識です。
しかし、タイチにはそのことがショックで、その後そのことが重くのしかかります。
でもチカは、そんなタイチの心情など知らないまま2年になり、友達と遊び惚けている中で、初体験に対する意識も変ってしまうけど、タイチから再び誘われることが無いまま他の男から誘われて、といったところです。
この辺りに関しては賛否両論あるかと思いますが、作者が語ると荒れる内容かと思いますので、今後は一切触れませんし、質問にも答えませんので、あしからず。
話題を変えまして。
読者さんに気付いて欲しかった細かい点としましては
・タイチの告白のセリフは、中2でチカがタイチに告白した時とそっくり。そしてイロハさんの答えも。
・タイチとチカは同じような仕草や行動をとっている。
上を見上げて涙を堪えたり想いに耽ったり、告白(懺悔)する前に一度深呼吸したり。
これらの部分ですが、実は特に意味はありません。
無理矢理意味を込めるとするなら、『タイチとチカは長く付き合ってたせいで、本人達は気付いてないけど二人は似てしまった』といったところでしょうか。
あと、補足として、高校時代に彼女に浮気されたことは、タイチは家族以外には誰にも話してません。
なので、大学の友達はタイチのことはただの『陽気で鈍感な田舎者』くらいな感覚です。
現在の執筆状況は、今は#34を書いています。
この辺りは複雑な心理描写が多く、四苦八苦しています。
また、しばらくはタイチ編がメインになります。
タイチが恋人が出来たばかりで恋人とのクリスマスや年末年始を控えているのに対して、チカの生活自体は大きく変わった訳ではなく、どうしてもボリュームに差が出てしまうので、敢えてそれも含めた演出にしていく予定です。
今回の作者解説は、ここまでとします。
引き続き、本編の方もご贔屓によろしくお願いします。