『ダウナーお姉さんと二人で駄弁るだけ』
https://kakuyomu.jp/works/16818023212637472719本作に、2件のレビューコメントをいただきました!
本当に本当に、嬉しいです。
何度も読んでは、ニヤニヤとしています。
ありがとうございます!!!
ということで、今回はちょっと本作について裏話みたいなのを語ろうかと思います。
一応あとがきは書いたんですが、前回はあれですね、設定云々の話しかしてませんでしたね。もっと語りたいことがあったはずなのに。
いい機会なので、語らせてください。
本作は2万文字程度の短編小説です。
文章は、結構淡々としていると思います。
僕自身、あまり装飾を派手にした文章を書かない人間です。というか、正直に言うと書くのが苦手なんですよね。本業がライターで、「情報を伝える仕事」ということもあり、淡々とした文章を書く癖が出来上がってしまっている感じです。
本作も例に漏れず、あまり大げさな表現はしていません。
地の文も、基本的には少年のモノローグです。一人称視点のなかでも、情景描写などは少ない方だと思います。
文章に関しては癖もありますが、「駄弁る」というのをメインにしたかったため、大げさな表現を意図的に避けていたのもあります。
イメージとしては、会話劇に少年のモノローグを入れたようなものです。
あと、本作は個人的に、かなりのお気に入りです。
まあ、書きたいものしか書いてないので自作で気に入っていないものはないんですが、本作はとりわけ気に入っています。長編を書こうとしてエタりまくってきて、現行で長編を書いているなかで書いた約2万文字の短編。
カクヨムで、はじめて「完結済み」を付けたお話です。愛着がないわけがない!
結構悩みながら、お姉さんにばかり感情移入しちゃう自分を必死で宥めて少年の立場に立たせながら、夜中に楽しく書いていたのをよく覚えています。
本作で一番悩んだのは、会話内容です。
なるべくくだらないのがいいけど、くだらないだけじゃないのがいい。
そんな自分自身の要望に、頭を悩ませていました。7話からは主にストーリーに関する話題なのでいいんですが、前半6話はそうでもない世間話なので……。
ストーリー関係の会話以外で一番気に入っているのは、ラムネ瓶の話です。
また、最終話「勇者になりたかった」というのも、気に入っています。
少年が何になりたかったかについても、結構頭を悩ませました。彼は年齢に比べて、ちょっと大人びている子です。大人びた少年にならざるを得なかった子、と言ったほうがいいのかもしれません。
だから、「子供だなあ」と微笑ましく感じるような夢を持たせたかったんですよね。
同時に、少年が心からなりたいと強く思えるものでないといけない。
そうして少年の気持ちにたって考えたときに、「勇者かな」と思ったんです。勇者というのは、少年としては結構憧れるものだと思います。
僕も、少年時代はRPGをプレイして勇者に憧れることがありました。子供の頃って、漠然とした憧れから「なりたい」と言っちゃうんですよね。まだ現実を知らないからこそ、臆面もなく言えるんだと思います。
だけど大人になるにつれて、憧れはあったとしても「なりたい」とまでは言えなくなってしまう。
過去にそう思っていたということすら、言うのを躊躇っちゃうことがあるんですよね。なんだか気恥ずかしいことのようで。
そもそも勇者ってなんだよ、というのもありますよね。現実には魔王も魔物もいません。
じゃあ少年にとって勇者とは何だろうと、また少年の気持ちになって考えた結果が「世界で一番大切で大好きな人を、世界で一番笑顔にできる人」だったり「守れる人」だったりするんじゃないかと思ったんですよ。
物語の勇者は世界を危機から救って、世界中の人々を笑顔にします。
だけど現実にはそんなことはありませんし、人ひとりにそんなことは無理な話です。
しかし、本当に自分にとって一番笑顔にしたい人を笑顔にすることなら、できると思うんですよ。誰にだって、できる可能性はあると思います。
それにしても、ちょいタイトル詐欺っぽいですよね。言うほど駄弁るだけだったろうか、とたまに思い返します。
まあ半分意図的だったんですが。
あらすじとキャッチコピーに関しては、完全に意図的です。過去目線なんですよね。本当にお姉さんと少年がはじめて出会ってからのことを書いています。二人が互いの名前や年齢などの素性を知ったのは、仲良くなって少ししてから。
あらすじとキャッチコピーは、仲良くなりはじめたあたりの少年視点でした。
最後まで読まないとなんのこっちゃなのが、玉に瑕です。
最後に、またお礼を言わせてください。
ありがとうございます!
明日は苺のお菓子食べちゃお!