世界観をどのように、どの程度開示するのかは割と難しめの問題だと思う。
僕が今書いているファンタジーのやつは、世界観をあまり丁寧に説明していない。
一人称視点だから、書けないことが多いというのももちろんある。主人公が知らないことは地の文に書けないし、主人公が気にしない当たり前すぎることも地の文に書けないから。
ただ、そうでなくても、僕は作中であまり丁寧に世界観を説明しない方だと思う。
なんかこう、アイテムとかそういうのでさりげなく提示したい。僕がファンタジー小説を読むときに楽しみにしている要素の一つが、世界観の解明だ。
さりげなく提示される要素から、どういう世界観なのかを自分で考えていくのが楽しいと僕は思っている。もちろん、わからなさすぎるとストレスになるから、ストレスを与えすぎない程度には説明を入れる必要があったほうがいいんだけどね。
ただ、説明不要なテンプレ世界過ぎたり、説明が丁寧過ぎたりすると、僕は少しがっかりしてしまう。パズルを先に解かれてしまったような、なんとも言えない寂しさがある。
別に謎に満ちた世界じゃなくたっていい。
現実ではない別の世界観という時点で、読者にとっては十分な謎になるから。
まあ、そういう性分だから、あまり丁寧に説明したくないというのが大きい。
だけど、ネット小説の場合、そういうのはあまり好まれないというのがある。異世界ファンタジーでテンプレ世界観が人気なのも、理解している。理解は、しているんだけどね……。
それはそれとして、性癖全開で好きに書きたい気持ちが上回りすぎている!
たまに、小道具をうまく使ってすごく巧妙に世界観を提示している作品を見ると、すごくウキウキしちゃうよね。
だって、それってうまくやるのは読み専の人が想像するよりずっと、難しいことだから。