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姑獲鳥の夏(下)

さて、どんなホラーになるんだと読み進めたらいくら経っても怪異はでてこなかった。なんだこれではただの本格ミステリーではないかと思っていたら、本格ミステリーでした。

え、京極夏彦ってホラー作家ちゃうん?

上の感想は、ホラー小説家ありきで考えた感想だった。本格ミステリーなら納得感のある冒頭である。なんとおそろしきは我の偏見なりがく。

いやまあ、人間の心理というホラーはしっかりあった。
子供を殺された女の恨み、怨恨、執念そういうものを描き出した傑作なのだろう。

女性の恐ろしさ。復讐する為になんでもするところ。

そういう心理をこれでもかと描いていたのが印象的だった。

やはり心理の面白さを描ける作家は強い。
小説はやはりそういう心理的リアリティーがあってなんぼだという認識を新たにした。


それが自分にあるかはしらん。

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