お久しぶりです。左傘です。本日、短編「夜、我が心毀つことなく」を公開しました。3話構成で、完結済みです。
「夜、我が心毀つことなく」は夜を冀う主人公と夜にまつわるお話です。夜に傷つけられることがない、という主題は主人公にとっては悲恋のようなもので、恋い焦がれる「夜」というものを心に刻むことのできない、という意味を込めたつもりです。
夜、魅力的ですよね。私はここ半年ほど夜勤が続いて夜に活動して朝に布団に入る、という生活をしていますが、やはり夜という時間は特別な感じを受信します。特に月が明るい時に外に座って静かに空を見ていると、創作意欲が溢れてきます。
私は全く記憶にないのですが、この前叔父から、「ちっちゃい時、よく月を指さして「ママ!ママ!」っていってたんだよ」と言われました。もしかしたら私は月からやってきたのかも、なんて。
小説の中で「月で兎が薬を搗いている」という表現がありますが、これを話すと大体「?」という表情をされます。ずっとこのイメージはあったのですが、どこで見たのだろう、と思っていたら、どうやら中国では薬を搗いているイメージがあるそうです。これに触れたのはおそらく李白の把酒問月です。天河の上流に思いをはせるのも、月が舞う、という表現もだいぶ影響を受けています。月が舞う、という表現でいうとやはり李白の月下独酌がよくて。天河の上流に思いをはせるのは多分別の詩人だった気がします。
李白ファンなので、推したい歌はたくさんあるのです......言い出したら長くなるので、本ノートはここまで、ということで。