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『乱舞るロンドはエンドを望む』、Re・start。

 私たちは、ただの高校生で。
 その力は、役立たずな力で。
 この先には、平々凡々ながらに騒がしく賑やかな、いつもの日々が待っている。

 その、はずだった。



「僕はこの狂った世界を壊したいだけなんだ」
「全ての因果を引き起こした、罪人の末裔」
「だから僕はそれを正しい人材に入れ替えようとしている、それだけだ。
 何が、悪い?」
「知らないことこそ罪なのだと、知るべきだ」

BAD END1:無知の姫君
一回目の世界で、◆◆◆◆は正気を失った。



「くれてやろうか。お前の望む力を」
「あんたの望む力とやらを、その身に埋め込んでやるよ。今ここに在る、あんたの現時点での健全な肉体を代償にな」
「オレはねぇ、どうでもいいんだよ」
「君は世界の為に人を殺せと言われたらどうする?」

BAD END2:傀儡の乙女
二回目の世界で、◯◯◯◯は囚われた。



「何故、俺が見える?」
「傑作だな。何とも、素晴らしいじゃないか!」
「分かるさ。見た目は違っても、本質的な部分で俺とお前は似ているよ」
「ごめん。約束、守れそうにない」
「……今度は、俺のことを忘れないで」

BAD END3:生贄の孤児
三回目の世界で、□□□□は血を流した。



「ご機嫌よう。遅かったね」
「本当に、解決すると思った?」
「皆が希望を抱いているほど、私は世界を信じられない」
「ありがとう。……楽しかったよ、みんな」

BAD END4:空虚の人形
四回目の世界で、●●●●は消え去った。





「どうしたの、ねえ。また、びっくりさせようとしてるの?」
「もう死んでる。分かってるでしょ」
「今回限りだ。今回限り、後は絶対に使っちゃいけない」
「じゃないと今度は、君が死ぬ」


BAD END0:運命の片割
0回目、全ての始まりの世界で、◇◇◇◇は死んでいた。





「乱れ舞い給えよ、諸君。盛大に壮大に豪快に痛快に派手に踊手になってくれ給え」
「こうなったのは、全部私の所為だ」
「記憶を、奪ってください」
「これ以上、時間を戻させてはいけない。
 僕らに間違いは許されない」
「仲間を助けるために、たった一人で絶望的な運命に立ち向かい。禁忌に等しい術で時を戻して。
 あんたは、どれだけの命を削った?」


──平穏を、奪ったのは、誰か。


「どうすれば、皆で、その先に行ける?」


──命を、魂を、削っているのは、誰か。


「ただ」
「みんなで、幸せになりたかっただけなのに」


――今度こそは。誰も犠牲にしない。二度と繰り返しもしない。
  全員で、全員が納得できる未来に行ってみせる。今度こそ、




「今度こそ、君を幸せにしてみせる」





『乱舞るロンドはエンドを望む』

2022年6月9日、Re・start。

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