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ご当地怪談に参加しました

告知を見てから参加したいなぁと思い、色々考えてホラー小説っぽい怖い話を!と思っていたんですがどうにもまとまらず、えいやっと放り投げて結局いつも通りのあまり怖くないホラーになりました。
実際に見聞きしたことをベースにしてますが、フィクションです。


実際、奈良という土地はちょっと歩けば墓、というか古墳があって、寺があって、神社があるような場所なので、少し深掘りすると怪談とか伝承はもりもり出てきます。
ただ、さすがに年月が経ちすぎていると、幽霊も存在し続けるのは難しいのではないかと思ってしまうことがあります。
古墳などもちゃんと認識されて祀られていればその限りではないのでしょうが、奈良では小高い丘を見れば古墳と疑え、というような状況。
私が子供の頃などは、古墳と知らず洞窟みたいな場所があると思って入り込んでいたこともありました。
中学校、運動部で学校周辺を走っていた時に休憩していたのも、発掘調査は……されていたのかな?
山肌に数メートルの洞があり、最奥にすり減った石棺だけがある、そんな古墳でした。
おそらく地方豪族の墓だったのだと思います。
発掘されたのか盗掘されて何も無くなっていたのかは、今となっては分かりません。
ただ、その中の空気はいつも冷やりとしていたので、春から夏の時期、ランニング途中で涼んでからまた再開、というようなことをしていました。
一応、お墓だという意識はあったので、入口近くで、入る時と出る時には礼はしていましたが特に何かがある、ということはなかったと思っています。
ところが秋・冬を越えて、次の春。
再び暑い中のランニングになったのに、誰もあの古墳に行って休もうと言わなくなりました。
暑い、だるいと文句を言っているのに。
私は部活の中ではみそっかすだったので、集団行動の決定権はなく、だまって走っていたのですが、ある日、あまりに暑くてあの古墳で休まない?と提案してみたのです。
ですが、新入生はともかく、同級生と先輩もそんな場所は知らない、と言いました。
昨年、何度も出入りしたのに。
おかしいと思って部活後、私は古墳を探してみましたが、あったはずの場所には記憶の三分の一ほどの横穴があるだけで、石棺も当然見つかりませんでした。
方向音痴の私の記憶違いの可能性は高いと思いますが、部員の誰もが覚えていないのが不可解でなりません。


…………やっぱり、騒がしすぎて出禁をくらったのかなぁ、と反省しています。

現実的な可能性を思いつきました。
私が場所を記憶違いしており(方向音痴は南と西を混同するくらいする)、ランニングルートが微妙に変更されていて、私以外の部員があの場所を古墳だと認識していなかった。
すごくあり得る。

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