• 現代ドラマ
  • 恋愛

完結と名前の話

 我が家のベランダには未だにセミの死骸が転がっていて、この死骸がなくなるまでは夏の終わりは終わらない気がしています。

『分かれ道~』の7話と8話、それから短編の『名もない~』を投稿しました。短いながらも幕を引けたので一安心です。

 ところで、『分かれ道~』の主人公は名前を「一愛」と書いて「ひより」と読むんですが、この話はメインの登場人物ふたり(一愛と南)の名前は音が先に決まっていて、あとから適当な字を当てています。
 だったら「日和」とかもっと穏当な字を当てえやという話なんですが(文字媒体である小説の登場人物名はわかりやすいに越したことはないので)、「ひより」と読む名前を探していたら「一愛」に行きあたってこれええなと思ってしまったので仕方ない。温和そうな日和よりも少し尖った字面の一愛のほうがらしくないですか?
 ちなみに「愛」を「より」と読ませるのは人名訓で、通常の読みにはありません。こういうのはどこからがキラキラしていてどこからがそうでないのかわかりませんね。「宙」を「そら」と読ませるのなんかは今どき難しくもない感がありますし。一愛は今どきの子なのでちょっと名前がキラついててもむしろ感じが出てええかなという気持ちもあります。

『名もない~』は『分かれ道~』よりも百合成分を濃くしたつもりなんですが、どうなんでしょうね。もっと直接的な接触があった方が百合なんでしょうか。恋愛模様を描くにあたっては、個人的には肉体の交わりよりも精神の交わりに重きを置きたいと思っています。
 加えて言うなら、ぼくは百合は女だけの世界で描かれるよりも男がいた方がその輪郭が明瞭になってよいとしていて、細井はそのための存在になりました。彼は当て馬にもなれていませんが……。


 次はもっと濃い百合! の予定ですが、短いのが思いつけばそれを書くかもしれません。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する