これは余談なのですけど、KACの皆勤賞を逃しました。
前回の記事で完走したって書いたんですけどね、皆勤賞の一覧に名前がなくて、まさかと思ったら、そのまさかでした。
タグ間違い。
いやね、最初のKACと違ってタグがちょっと長いし数字だらけで紛らわしいなあとは思っていたんですよ。
だから、毎回2度3度と確認したんです。
してたはずなんです。
それがまさかの、1作目ですよ。
「KAC20211」とすべきところが「KAC2021」になっていたんです。
もうね、脱力ですよ。
報酬リワードなんてあってないようなもので、それはどうでもいいんですけどね、まがいなりにも2年連続で皆勤賞だったんですから。
そのオフィシャルな称号というか、業績? そういうものをありがちなケアレスミスで不意にしてしまった意気消沈気味な今日この頃です。
はい、余談終了。
以下、本題です。
先月参加したオンライン即売会「はろー、わーるど」の企画内企画「短編お宝探し!」用に書き下ろした短編を公開しました。
KACとか「復活のプリームラ」以前に書いた話なのですが、その前に作品を発表したのが去年の6月なので、実に8か月のブランクがあります。
久しぶりの執筆で、何がなんだか状態で、でも締め切りは目前で、ほとんど2日くらいで書き上げた10K字強になります。
当初の予定だと5000字くらいのはずだったんですけど、ホワイダニットっぽいことをやろうと思ったら丁寧な段取りが必要になってここまで間延びしてしまいました。
内容としては、宝探しという趣旨ならではの題材です。
「隠れることは喜びでありながら、見つけられないことは苦痛である」というウィニコットの名言がまず浮かんで、そこから「瓶の手記」として本文を書こうと思いつきました。
イメージとしては、はてなの匿名記事みたいな感じで、虚構とも現実ともつかないリアリティを目指してます。
そもそも、小説とはそういうものだと思うのですよね。
テクストがテクストであることに自覚的というか、誰がどういう趣旨で書いたのかが明らかで、書き手の設定に現実性がある。
つまり一種のモキュメンタリーです。
ノンフィクションに擬態したハッタリ。
あながち嘘とも言い切れない、虚実皮膜の説得力。
それが小説のプリミティブな魅力ではないかと。
で、ネタを転がしてるうちに書き手の話になったのですね。
せっかく書き手が集まる企画なので、そこを狙い撃ちして共感させつつ地獄に引きずり込むな内容にしようと。
「瓶の手記」というくらいなので、最初は犯人視点で罪を告白する内容にするつもりだったんですけど、バランスの都合で視点人物が逆転しました。
なので、結末も不確定になって、その分希望が残ったかなと。
最後も書いてて順番が変わってるんですよね。
動機を明かしてドーンで終わる予定だったんですけど、これもやっぱりバランスの都合でああなってます。
この企画はファンタジー作品が多くて、当日はすごく浮いてる感があったんですけど、対比で余計に現実的に感じてもらえたとこはあるかなと。
なお、公開にあたって、イベント版に若干手を加えています。
主に彼女の造形ですね。
イベント版だと、ちょっとぼんやりしてたので。
漠然とした「web作家」のイメージというか。
発表形式が変わるのもあって、カクヨム版では、もうちょっと具体的に、彼女自身の顔が見える造形と描写に差し替えています。
本当は構成レベルで見直したかったんですけどね。
ただ、しばらくそういう気になれそうになかったので。
ちょうどKACも終わって落ち着いてきた頃ですし。
う、KAC……