• SF
  • 現代ドラマ

いい鉄は釘にならない、いい人間は兵隊にならない

最近異世界転生ものに挑戦している
物語を作る過程で色々と気付くことも多い
指輪物語以来のお約束で人とオーク、ゴブリン等等の敵キャラは殆どの作品で殺し合うことが前提となっている
転スラのような設定があるにせよ味方と敵の殺し合いが外せないイベントである事に違いは無い
しかしここでふと思った
人は相手に害意があるとしても知性を伺わせる生物をお気楽にホイホイ殺せるものだろうか
こと小生に付いては狩猟すら無理そうだ
学んだ専門のせいで実験動物を使ったり殺処分や安楽死を行った事もある
生き物の命を奪うと言う点でそれとこれにどう違いがあるのだ
そう問われて返す言葉もない
偽善者めと詰られても反論できない
それでも自分が冒険者であると仮定して
目の前にいる人型の魔物やゴブリンを片っ端から殺せるかと問われれば全く駄目そうな気がする
ギルドへの報告の為死体から耳や尻尾を切り取って集めて回る事ができるだろうか
気持ちが悪くてできませんとしか思えない

もし自分が異世界転生したとしても冒険者にはなれそうにない
そこで高崎経済大学の名前が入った論文からの引用をご紹介する

「基本的に人は、人を殺せない」
 第2次世界大戦中、アメリカ陸軍のS.L.Aマーシャル准将が調査したところによると、最前線にいた兵士たちのうち80~85%が銃を発砲していなかったことが判明した。
 また、アメリカ空軍の調査によると、パイロットとして戦闘に参加した者のほとんどが、敵機を一度も撃墜していないことが判明した。全体の1%以下のパイロットが、40%近くの成果をあげていた。そして兵士全体で見ると、実際に敵を殺していたのは2%足らずの兵士だった。

戦場と言うのは敵味方の兵士が入り乱れて血で血を洗う修羅場かと思っていたが実はそうでもないらしい
心的外傷後ストレス障害
PTSD(PostTraumaticStressDisorder)の事を考えると信憑性があるようにも思える

勇者もPTSDを発症する可能性ありありだろうと考えればちょっと違った切り口が見えて来そうな気がする

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する