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【参考写真】「とんリバ」磯撫戦決着!

第84話。
磯撫はわたしの過去の作品にも登場している海獣で、愛着的なものもあり、他の下僕獣よりやや強敵として描かれています。
そのため、「水深が浅い大村湾では動きに制限がかかる」というハンデを設定しました。

ラネットとディーナの共闘も、書いていて楽しかったですね。
前作で絡み(意味深)がなかった二人。
互いに呼び捨てなのは、戦姫團と研究團で所属は違えど、同期の顔見知りだからです。

地理、歴史の絡ませかたもスムーズにいきました。
大村競艇場、スナメリ、そして特攻艇・震洋。
震洋については愛里に語らせるのではなく、一市民が名前を挙げ、世間が興味を持つ──という形で締めくくりました。
作中でも触れている、非人道の自爆兵器です。

添付画像左上
東彼杵郡川棚町、特攻殉国の碑の震洋展示館にある原寸大レプリカ。
ディーナの前に現れた小型艇は、これだったのでしょうか?

添付画像右上
雲仙市、京泊震洋特攻基地。
本土防衛に備えて震洋を格納した、岩盤に掘られた横穴。

添付画像左下
長崎市、牧島震洋特攻基地。
要塞地帯である長崎港を死守するための、最終防衛線。
震洋を格納する横穴が無数現存しています。

添付画像右下
長崎市、野母崎震洋中継基地(写真は燃料が貯蔵された中島)。
日本の西端の一つで、震洋を海外の戦地へ移動させる中継点。
しかし米軍に存在が知れ、他の基地のような横穴を造っていなかったこの島は、繰り返し機銃掃射に晒されたそうです。
太平洋戦争は本土決戦に至らなかったため、長崎県の震洋は出撃することはなかったとされていますが、この中継基地では震洋を守るための戦死者が出ており、慰霊祭も行われています。

……ナガサキと言えば被爆地、という認識があるかと思いますが、兵器製造工場、それを防衛する高射砲陣地、対艦陣地、特攻基地を多数携えた、軍地でもありました。

わたしは反戦や戦史の要素を自作品に込めようという気は、毛頭ありません。
ただ……もし、こうした歴史を履修済みの人物が、それ以前の文明の異世界へ、人並外れた能力を得て転移した際、どういう行動を取るだろうか……と考えて、「とんトリ」「とんリバ」を執筆しています。


当該作品「とんこつTRINITY REVERSE!! -令和日本戦姫爛華-」
https://kakuyomu.jp/works/16817330650860676446

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