第70話に登場する「大波止の鉄玉」。
これはノンフィクションの史跡で、約400年前に鋳造されたとされる使途不明の球体。
作中でも述べていますが、本当にパチンコ店の隣りに設置されています。
そして根拠こそ発見されていませんが、島原の乱の一揆軍攻略の武器……という言い伝えもあります。
この近くには、天草四郎の晒し首が置かれた出島跡、長崎市と天草諸島を繋ぐ国道324号線の始点となる江戸町交差点。
少し距離は開きますが、JR長崎方面には山田右衛門作が描いた南蛮杉戸があった本蓮寺。
長崎市中心部は、島原の乱となにかと縁があるのです。
この奇縁への気づきが、「とんリバ」執筆のきっかけになっています。
この、島原の乱に使われたかもしれなかった鉄玉。
「島原の乱の続き」を起こそうとする下僕獣との戦いにはぜひ絡めなければ、と思案。
でも砲弾や打撃に用いるのは安直だし、市の文化財を傷つけたり壊したりの展開も問題だなぁ……と考えた結果、隣りがパチンコ店なのもあってギャンブルの道具となりました。
正体不明の遺物をモチーフに執筆、なかなか楽しかったです。
当該作品「とんこつTRINITY REVERSE!! -令和日本戦姫爛華-」
https://kakuyomu.jp/works/16817330650860676446