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三幕構成からこっちに寄っている(創作論)

 エッセイというか創作論なのでノートに記載します。

 これまで三幕構成的にプロットを立てていましたが、よくよく出来上がった作品を見てみるとセーブザキャットの法則の解説を呼んだ時に独自にたてたプロット術に則った書き方をしているな、と思った。

 実を言うと滅葬のブラッドアームズはまさにこのプロット術で集英社ライトノベル新人賞の一次通過を果たしたわけだが、ある意味自分にとっての最適解と言えるプロットはこれではないかと思えたので、一旦ここに共有してみる。





序:興味を引く掴み
 最初に読者に叩きつける“使用前の写真”の風景。

1:興味を引く掴みとテーゼAの世界
 序=主人公が暮らすテーゼAの世界の紹介。
 そのテーゼAの世界起こる些細な事件をきっかけに、主人公はヒロインと遭遇する。

2:テーゼBの世界へ
 悩みのときと決断のときを経て、主人公はヒロインに導かれ、第一ターニングポイントを超えテーゼBの世界へ踏み出す。

3:テーゼBの世界の掘り下げとお楽しみ要素
 1(もしくは2)の些細な事件がさらに大きな事に発展。ヒロインの導きによってテーゼBの世界にやって来た主人公はそれに巻き込まれていく(受動的であれ能動的であれ)。いわゆるサブストーリーやお楽しみ。この最中に、その後起きる出来事の伏線などを張っていく。

4:ここ一番の盛り上がりをみせる分岐点と待ち受ける真の黒幕
 壱と弐で起きた事件の解決篇に見せかけた大きな戦い。ミステリものであればここで主犯と思しき容疑者が、バトルものであればここで黒幕と目される人物が捕まる(もしくは死ぬ)。
 しかしここで得た勝利は、仮初めのものでしかない。
 主人公とは違う道=アンチテーゼに生きる対極的存在(真犯人・真の黒幕)が登場し、仮初めの勝利を踏み潰し、主人公が生きるテーゼBの世界を揺さぶる。

5:失意と希望と起死回生の一手
 迫りくる危機に瀕した世界。その中で失意の底に沈む主人公。しかし仲間たちやヒロインの支えで再起した主人公は、今まで歩んできたテーゼAとテーゼBの世界から、今後己が歩むべき第三の道・ジンテーゼを見出し、3の伏線をきっかけに、起死回生となる一手を打つ。

6:全ての決着
 ジンテーゼを見出した主人公はアンチテーゼを歩む対極者と直接対決し、打倒。

終:その後
 アンチテーゼを行く対極者を倒した主人公たちは、己が見出したジンテーゼが行く先――未来へと歩んでいく。



序:1シーン
・オープニングイメージ

1:3シーン
・テーマの提示
・セットアップ
・きっかけ

2:4シーン
・悩みのとき1
・悩みのとき2
・第一ターニングポイント1
・第一ターニングポイント2

3:3シーン
・サブプロット
・お楽しみ1
・お楽しみ2

4:4シーン
・ミッドポイント1
・ミッドポイント2
・迫りくる悪い奴ら
・全てを失って

5:4シーン
・心の暗闇1(失意の底にいる主人公)
・心の暗闇2(失意の底にいる主人公と周囲の差異)
・第二ターニングポイント1(動き出す敵、仲間たちの支えで再起する主人公)
・第二ターニングポイント2(希望を見出し、起死回生の一手を握り闇を斬り払う主人公)

6:2~4シーン
・フィナーレ1
・フィナーレ2
・フィナーレ3
・フィナーレ4

終:1~2シーン
・ファイナルイメージ1
・ファイナルイメージ2

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