大作規模のテロ事件を起こしながら主人公ひとりの活躍に収束する『ダーティーハリー』タイプのB級アクションで、それはそれでソツなく作られているのだが、根幹の構造を作りかえればもっと魅力的な群像劇になれたかもしれないのに、と思った。
映画を具体的に説明すると、主人公が守る重要人物との対比で、他に集まっていた重要人物が次々にテロの犠牲になっていく描写がつづくのだが……そこで他の重要人物もボディーガードが活躍すればどうだろう? 主人公とはスタイルを変えて(組織で対応・電子戦で対応・特異体質で対応・交渉で対応)ボディーガード個々のキャラクターを立てて、守り方の方針で主人公と協力したり対立したり。
そして全ての重要人物がひとつの目的地に向かいながら、徐々にテロの全貌と、重要人物が集められた背景が明らかになっていく……みたいな。
真面目に現代戦や特定の史劇で書こうとすると資料集めが大変だろうし、ファンタジーにするとフワッとなりそうなので、自作するつもりは当面ないけども。