11月の上旬ころだったでしょうか。
机に向かって作業をしていると、急に「さーっ」という柔らかな音が窓の外から聞こえてきました。見ると濃い灰色の雲から、雨が降り注いでいるのが見えます。
(長く降るのかな……?)
ぼんやりと思いつつ再び作業に戻ると、いつの間にか雨の音が消えていました。
(止んだんだ)
そう思って窓の方を見ると、薄っすらと虹が出ているではありませんか。ちょっと嬉しくなってパシャリ。それが下の写真です。
そのあと、天気予報士の方がこの時期に出る虹のことを「時雨虹」であることを説明していて、「ほう、成程」と納得。
「時雨」とは「晩秋から初冬にかけて断続的に降る小雨(『明鏡国語辞典 第三版』より)」のこと。まさにその時期に出る「虹」というわけですね。
日本語は、特に空から降って来るものに関する言葉が沢山あるんです。時雨もそうですし、秋雨、陰雨、霧雨、五月雨……などなど。
それを上手く使った虹の名前。「晩秋から初冬にかけて降る雨の後に出る虹」ということがすぐに分かる、素敵な名前ですよね。
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