ちょっとばたばたしていましたが、今夜は少し余裕ができたので、登場人物紹介を書き込みます。
まず、主人公。
プランタン
~退屈王国の王女。父親はサマーアイルズ二世、母親はウィンターフェルなので、「春」「夏」「冬」を王族で名乗っています。
頭脳明晰ですが、それは主に「頭の回転が速い」だけで、何か深遠な真理を探究したり、深みのある人間的な洞察を発揮したり、ということはありません。
そもそもミステリの名探偵は「頭の回転が速い」ひとたちが多い。というのも、作者は真相を知っているから。手がかりに気づかせたり、推理を組み立てさせたり、どの登場人物より速く/早く探偵役にやらせてしまう。
だけど、その知的能力(の演出)と、人間性や思想性は別もの。虚構の探偵が人格的にもすぐれており、哲学的な発言、深く倫理的な洞察を発揮するためには、作者にも同等の能力が求められます。
王女プランタンにそんな深みがないということは……(ゴホンゲホン)。
たとえば、この物語で特に顕著なのですが、王女は自分の年齢をかなり気にしています。物語内ではそれは「解かれない謎」です。しかし、よく考えるとこれはおかしなことです。一国の王女の年齢が秘密だということがありえるでしょうか?
王女の出産、誕生は国を挙げての慶祝行事です。新聞、テレビが報道し、雑誌は「これまでの王室の歩み」的な特集記事をグラビアで掲載するでしょう。王女の誕生年は、ぎりぎりまだネット環境ではない(?)と思いますが(??)、図書館でもネットでもちょっと調べれば、かんたんに明らかになるはずです。
しかし、「この物語のなかでは」それについて語られる/明らかになることは絶対、ありません。架空の退屈王国に「表現の自由」がなく、すべての出版物は必ず、検閲されて発表されるからです。王女や王室、王国に都合の悪い真実はすべて秘匿されます。
などと書いているうちに、長い長い。人物紹介、長すぎです。というか、物語の批評になっているか? カクヨムでは「自作のレビュー」は禁止していたはず。だいじょうぶかな、この文章……?
ほかの登場人物については、また次回。もっと短く、あっさり書くことをめざします。