自費出版裏話第9段、今回は印税についてご紹介します。
本が売ったら印税がいくら入るのか、気になりますよね。職業作家だとそのまま生計につながるので、より関心も高いと思います。といっても、売上金額の全てが印税になるわけではなく、作者の収入となる金額はごくわずかです。
文芸社の場合、売れたかどうかにかかわらず、流通部数の全てについて印税が支払われます。支払いのタイミングは刊行から3か月後。私は7月に出版したので、つい先日書類が届きました。額は本の値段×2パーセントで、そこから源泉徴収税などが引かれます。私の場合は本の値段が税込み1210円、流通部数が210冊だったので印税は5000円弱でした。元を取るつもりは最初からないのであまり気にしていません。むしろ、売れなくても印税を払ってもらえるのは親切だと思いました。
印税の書類と一緒に今までの販売数を記載した書類が送られてきて、そっちの方が私は気になりました。これまでにも担当者に聞けば教えてもらえたのでしょうが、現実を知るのが怖くて聞く勇気が出なかったのです。
でも確かめないわけにもいかない。そう思って書類を見ると……約3ヶ月間の販売冊数見、53冊! 思ったより売れてる! 知人も含んでいるとはいえ、53人のも人が自分の本を買ってくれたと知って報われたような気持になりました(1冊も売れないことも覚悟していたので……)。
この販売数を見たことで少し気持ちが回復し、在庫分も頑張って売りたいという気持ちになれました。せっかく出した以上、何もせずに契約期間を終わらせるのではなく、できるだけ作品を広めたいと思うようになったのです。今後、まだ紹介していない知人に勧めたり、チラシを作ってポスティングしたりしようと考えています。
もし、この近況ノートを見て興味を持ってくださった方が購入してくださればこれほど嬉しいことはありません。露骨に宣伝するつもりはありませんが、作者が自信をもってお勧めできる作品であることだけはお伝えしておきます。
今回はここまで。次回で最終回です。最終回はまとめとして、自費出版して実際どうだったのか? という感想を書いて終わりにするつもりです。質問などあればお気軽にどうぞ!