ううん、やっぱりレビューだけでなく感想欄は欲しいですね。
先ほどから「あらすじなどからとりあえずフォローして、読まずに放置していた作品」に手を付け始めたのですが……。
当たり前ですが、どうしても読み進めるのが大変に感じてしまう作品というのは出てきます。
特に、とても面白く感じる、あるいは「面白くなりそうなのに、そこまで(僕が)たどり着けないのでは?」という作品に出会ってしまうと、レビューは書けないけど、一言残したくなる、という気分になります。
だから、今回はフォロったものの、途中でどうしてもブラバしてしまった二つの作品に関して、こちらで書き残しておこうと想います。
ただ、唐突に偉そうな態度で近況ノートでディスり始めるのもアレですし、ちょっとしたクッション程度に、レビューと、PVについての、私自身の考えを披瀝しておきたいと思います。
いつもどおり、考えながら書いていきますので、非常に読みにくいかと思います。
☆レビューについて
ご存知の通り、カクヨムはレビューのみが許されており、それは☆3つを最大とするプラス評価です。基本的に誉める言葉のみが並ぶわけですから、「とても気分の良い場所」を演出するのであれば良い試みだろうとは思います。ディスばっかりが飛び交う心苦しい場所も、それはそれで嫌ですからね。ぶっちゃけ私だってお褒めの言葉ばっかり欲しいです。
さて、そんなレビューについて。
最大☆3、点数の入れ方は人それぞれありますが、私自身は☆3が最大ではなく、☆5くらいまでの判断基準があると考えています。各☆の意味を顧客満足度の考え方に当てはめた形ですね。以下に書き出して見ましょう。
……っと、その前に。
顧客満足度とは『読む前の期待値』と『実際に感じた価値』の差です。しかもこの部分はひとそれぞれであるという点を忘れてはいけません。例え☆3の作品が二つあったとしても、それぞれがまったく同じレベルで面白いかというと、当然そうではありません。絶対的な評価基準で判断する人もいるでしょうが、その人にだって好みはあるわけですから、作品とのそもそものマッチングだって大切になるわけです。
では、期待値と価値の差を意識しながら、☆の持つ意味を考えていきましょう。
☆0 『極めて不満である』
期待を大きく下回った場合ですね。怒らせる、呆れさせる、カクヨムではすなわちブラバです。読もうという気にさせるあらすじやタイトルが付けられなかったりする場合も含めていい……とは思います。そう考えると、確認できるブラバよりもっと、潜在的に不満を抱かれている客層は多いということになります。
ただ、ジャンルそのものがマッチングしない場合は含まなくていいでしょう。別のアプローチを意識する場合に必要になりますから、今回は置いておきます。
さてカクヨムにおける☆0は、その人の求めうる必要水準の文章や物語、あるいはネタに届いていなかったことを意味します。マッチングの不備、いわゆるカテゴリーエラーを起こして、一度踏んだだけという場合もここでは含みます。前述のものとはちょっと趣が違いますので、この大きな違いは意識して置きたいところです。
……この人たちが、再び自分の次作を読んでくれることはありえません。自作に対し強い不満を抱いたわけですから、わざわざ不機嫌になりに来る人なんていないわけですね。
ただし、評価を保留しておきたいという人もいるので、完全にブラバされたか、あるいは一応読んでくれているのか、判らないという点は指摘できます。
☆1 『不満はあるが……』
不満ではあるが怒るほどではない……という評価ですね。カクヨムにおいてはブラバであり、保留勢でもある、一番分析が難しいところでしょう。
仮に感想欄を実装した場合、一番多く寄せられる意見がこのあたりの評価になると思います。(レビュー形式だとディスをいれられないので、今は表面化していませんが)
それを無視するか、あるいは把握して改善するか、そのどちらかで次に繋がる可能性はありますが、どちらにせよ放置すればおそらく、次作を踏んでくれる顧客にはなりえないでしょう。
ですから、仮に☆1レビューを書く場合は、評価したいわけじゃないぞ、一言言いたいんだぞという、言葉通りのGoodではないんだということを肝に銘じなければなりません。
実際、☆1はやや酷評気味が多くなるでしょう。決して欲しくはない……反面、一言言ってくれる人ほどありがたいものはありません。
☆1レビューが付いたら、そのコメントを、コメント者の傾向と合わせて熟考したいものです。
☆2 『不満はないが、満足もない』
まあ読める、けど期待にズバッとハマらないといった評価です。大事なのは、一見高評価に見えるこの☆2、「まったく満足していない」という意志の表れと取るべきでしょう。
こここそ、出だしよく飛び出した長編作品が、中盤以降に息切れを始める原因だと思っています。
各話ごとに☆を付けられる、と仮定しましょう。
☆はほっとくと下がります。
第一話で☆3の評価を(実際に打たなくても)抱いたとしても、第二話、第三話……と続けていくうちに、相手の期待値が上がっていってしまうのです。☆(満足度)とは、期待と価値の差だと前述しました。つまり、相手の期待が上がっていく一方で、こちらの質がまったく同じままだと、☆は簡単に2になってしまうのです。やがてそれは、ブラバになるでしょう。そして、新作を発表したのに来てくれないということにつながります。
長編作で、同じ水準を提供しているはずなのにどうしても中盤で息切れするという場合は、ここが問題でしょう。
自分の作品を追いかけてくれる人が、自分の何を求めているのか、あるいは自分のどこを修正しなければならないか――ここを正確に把握できていない。私だって出来ていません。私はまだ、書きたいままに書いていますが、読者はそんなこときっと気にしません。冷酷なブラウザバックで不満を表明するでしょう。
とりあえず、自分をフォローしてくれた人のフォローしている「本棚」をざっと眺めて、好みやジャンル等を把握する程度のことはやっておいたほうがいいんじゃないかと、私は思います。
その上であえてフォローされていないジャンルを攻めたりするのも、有効な作戦でしょう。最初にミスマッチなどの話をしましたが、考えうる顧客像を描いておき、ちゃんとそこに向けた物語を書き上げ、そこで得られた反応をきちんと分析する……ということは大事に成ると思います。
というか私がやります。SFやミステリー、現アク現ドラあたりのフォロワーがまったくいない状況なので、練習も兼ねてチャレンジする計画をぼんやり立てています。
☆3 『満足の評価』
期待した分だけは楽しめた、という評価です。「顧客満足」を差す最低水準がここです。大いに貶されることは少ないでしょうし、リピート(次の話も読んでくれる)してくれる可能性もないわけではありません。
ですが、☆2で述べたとおり、この☆3は次の話の☆3を保証しません。どころか、今一度☆3を取ることが難しくなっている(期待値が上がっている)状況と考えなければなりません。
私のもそうですが、PVが徐々に右肩下がりになっていくのはこのためです。
☆3顧客のリピート率は高くない、といわれます。商売の分野では、20-30%といわれています。カクヨムで、仮に素晴らしい出だしが書けたとして、一話を読んだ100人が☆3付けてくれたとします。でも、その中で完走してくれるのは20人から30人なんです。喜ぶより先に絶望的な気持ちになっちゃいますね。
☆3を貰ったぞ、やった――で満足していると、あっという間に私みたいになります。自分がどんな特性を持っていて、相手にどう響いているのか。☆3をつけてくれた理由はなんだろうか……と考え続けなければ、この水準を維持できなくなってしまいます。
カクヨムにおいて、短編が長編より有利なのはこの部分でしょう。☆3の維持が長編ほどは難しくないのでしょう。だから、読みやすさも相まって宣伝しやすいわけです。ですから、長編を突きつける前に、自分の文章力や感性を表明しうる、自己紹介的な短編を一本飾っておくのは有効じゃないかと思っています。
……とはいえ、まずは☆3を目指したいものです。正直なところ、☆3が最低水準だとすら私は思います。そこに届かなければ満足させていない小説なんだと認識する必要があるわけですね。
私はまずはしっかりと☆3を受け取れるようになりたい。そう考えています。
☆4 『凄く良かった! 喜ぶレベル!』
☆5 『感動レベル』
さて、ここから先は、おそらくプロの小説家、あるいは一流企業ですら至難の技になっている領域に飛び込んでいきます。
実際の書籍ですら、一巻から最終巻まで、部数が堕ちていくのが当然です。絶対に最後まで読ませる! というのが如何に至難の業か知れますね。
それでも足しげく通ってくれる顧客――ファンが生まれるわけです。『ファン』は☆4からです。
☆4あたりからは、顧客が前々から思っていたことをピンポイントに打ちぬけたり、何かしら喜ばせたりすることが出来れば獲得できるといわれます。(当然、期待値は上昇しますから、☆低下の可能性はありえます)
さらに☆5となると、期待を大きく超える「感動」を与えることが出来た感じです。
では、カクヨムで表示されない☆4・☆5はどう判別するべきでしょうか? それこそがPVの軌跡や、レビューの本質です。
☆4以上をつけた人、すなわちファンがどのような行動を取るかという部分は、ロイヤリティという言葉で表されます。忠誠心という意味なんですが、なんともまぁ企業経営とはムカつく表現をするものです。忠誠て……。
さて、ロイヤリティが上がるとファンは二つの行動を取ります。リピートと口コミです。カクヨムでいえば、次の話を積極的に読んでくれたり、そしてレビューを書いて人に紹介してくれる部分ですね。
☆4-5あたりのリピート率は60%といわれます。それでも60%なのかと恐怖で身が震えてしまいますが、でも、実際にやりきっているコンテンツはあるんです。たとえばディズニーランドのリピート率は98%。僕が愛してやまないプリキュアの視聴率も、一年という長いスパンにも関わらず、おおむね8割なんです。特に初代に関しては100%です。たかが1クールの12話ですら途中で切られる深夜アニメも多い中で、幼女先輩に休日の早起きを強制してまで完走させるプリキュアコンテンツが如何に異常かわかろうというものです。僕だってここ7年くらい毎日曜日ちゃんと見てます。むしろDVDを見直すレベルです。
出来ているコンテンツは、確かにあるのです。
リピート率に比べて、レビューはさらにハードルが高くなります。自信を持って薦めなければならないので、今後どうなるか判らない長編作や、ほんの僅かな不満に気付いた瞬間にレビューは遠のきます。レビュー者にとっても自分の感性の証明ですから、大変なのです。実際、自分が最初にレビューを書いて、その後グイグイ評価を伸ばしていく小説があったりすると、嬉しいですからね。(反面ぐぬっとなるのは言わぬが華でしょうか。カクえもんの服飾講座とか、ジャックスさんの短編とか、ぐぬぬですよ。僕が最初にレビュー書いたんだぞえっへんとか……多分時間的に影響ないんだろうなぁ)
また好評価ももちろん自己分析の有力な材料です。割と詳細に「ココが良かった」ということを書いてくれる人も多いので、ここは当然注力しなければ成りません。では、どうやって注力するか。
たとえ話として自作を取り上げてみましょう。拙作のバカテス二次創作で、私は幾つかのレビューを頂くことができました。まことにありがとうございます。(流石に、レビューを書いてくれたからこの人たちはファンだ! と偉ぶるには私はまだまだ未熟すぎますが)
レビューの内容を見てみると、大きな理由として「原作のアフターとしてありえそうなお話」という部分があります。
つまり、二次創作における私の特性は、魅力的なオリキャラを出すことでも、別視点から書くことでもありません。原作キャラクターを、極力そのまま、改変するなら理由をつけて、別の物語を作る……ことが求められているわけです。
だから私は、少なくともこのお話ではオリキャラを出しませんし、違うカップリングもしませんし、明久君の視点に完璧に焦点を合わせて進ませようと考えています。原作の領分を越えない上でどう料理してくるのか、を見られているわけですね。当然、僕もそこに気を払って進めるわけです。
また、コメディ要素も必須条件ですから、シリアス一辺倒にならないよう物語を組み立てます。(クライマックス前でどうにも困ったのは秘密です)
最低水準の文章力と物語の起伏、そこに加えて以上の条件を満たせて、あわよくば☆3の評価となるかもしれない、というわけですね。
こう書くと順風満帆のように思えますが、PVを見る限りリピート率は一話近辺と最終を比べて約150/500。なんとか3割……と喜んでいる場合じゃありません。順調にガタンガタンと右肩下がり、とくに中盤にその傾向が顕著です。とりあえず読み進めてくれた☆3くらいの評価の人の期待に、私はまったく応えられていないわけです。初めて書いた小説だもん……なんて言い訳を並べたところで、そんなもの考慮してくれるはずがありません。(……初めて書いた完結した小説は面接の話になるのかな? あちらはぶっちゃけ短編なので今回は参考記録程度です)
つまり、もっと面白いものを作り続ける……というのが結論なんですが、自分に求められる面白いとは何か、誰に、どこに対して面白いのかを、常に自分自身が把握していく必要があるわけですね。
その意識がないと、多分
☆フォロワー
作品のフォローは栞みたいなものです。ありがたいことですし、一人増えるたびに私は喜んでしまうのですが、そのたびに私は自分をしかりつけなければいけません。
作品のフォローはあくまで栞なんです。そんなに大事じゃない。(ですから、完結済みの短編にちょこちょこフォロー入れてくれる人がいるのですが、ありがたい反面不思議ではあります)
最大の目的は作品を通して自分のフォロワーを増やすことです。これが大事です。作品のというより、「この人は割りと外れない面白さを提供してくれる」という信頼を増やしていくわけですね。
私自身、そういう信頼の目で見つめざるを得ない良質な作者様を見つけています。皆さんにも数人はいらっしゃるのではないかと思います。
作品よりはご本人にフォローぶっこんだ場合、そういう意味です。期待しております。
ただ、カクヨムの場合お返しフォローが大半になりがちですから、自分のフォロワーを見ても判りづらくなっちゃう部分はありますが……。
さぁて。
散々長く書き綴ってきましたが……結局僕は何がやりたかったんでしょう? 相変わらず軸がブレていく、この悪癖がどうしようもありません。
でですね、明日になれば近況ノートのコメント欄が解放されるということなので、一番最初の二つの作品については今日はやめることにします。
ご本人のコメント欄がよかろうも、ということで、ウザがれること覚悟の上でコメントを残しにいく所存です。
いや、暇人めと思われるかもしれませんが、面白いと思った、あるいは面白そうなのに、という悔しさがあるのですよ。もしかすると作者様からの一言で、読み方ががらりと変わって面白くなるのかもしれない。
そんな期待を胸に秘めて、おやすみなさいませ。